2015年11月20日

 国連環境計画(UNEP)の日本における活動支援のため2015年4月に設立された(一社)日本UNEP(ユネップ)協会(鈴木基之代表理事)は11月17日午後3時20分から、東京・神宮前の国連大学で、「日本UNEPフォーラム2015」を開いた。同フォーラムは、設立を記念し、初めて開いたもの。約350人が参加し、2030年までに持続可能な社会を作り出すため、貧困を撲滅し、経済、社会、環境の3つの側面において先進国、途上国の区別なく全ての国がそれに向かって進んでいこうという「持続可能な開発のための2030アジェンダ」などへの理解を深めた。

 

 日本UNEP協会の設立総会もフォーラムに先立ち同日、開かれた。同会は、国連環境計画(UNEP)の活動について、理解を深め、積極的な環境プロジェクトを発信していく。

 

 フォーラムでは鈴木代表理事が開会あいさつを行い、来賓として外務省・濵地雅一政務官、環境省・関荘一郎事務次官が祝辞を述べた。
 
 講演では初めに、15年9月にニューヨーク国連本部で「持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)」が採択されたことを受け、蟹江憲史慶應義塾大学教授が「国連2030年アジェンダの採択と今後」をテーマに話し、続いて、UNEPの概要と具体的な取り組みについて、平石尹彦元UNEP環境アセスメント・情報局長が「UNEPと日本」と題して説明した。日本UNEP協会の今後の活動方針なども示された。

 
 2030アジェンダには、今後15年間にわたる指針となる新たな17の「持続可能な開発目標(SDGs=Sustainable Development Goals)」(通称「グローバル・ゴールズ」)が含まれており、フォーラムではSDGsについてわかりやすく説明した。アジェンダは、2001年に策定されたミレニアム目標(MDGs=Millennium Development Goals)の残された課題(保健、教育など)や新しく顕在化した課題(環境、格差拡大など)に対応していくもの。
 

 持続可能な開発目標(SDGs)は次の17。
 ①貧困をなくす②飢餓をなくす③健康と福祉④質の高い教育⑤ジェンダー平等⑥きれいな水と衛生⑦誰もが使えるクリーンエネルギー⑧人間らしい仕事と経済成長⑨産業、技術革新、社会基盤⑩格差の是正⑪持続可能な都市とコミュニティづくり⑫責任ある生産と消費⑬気候変動への緊急対応⑭海洋資源の保全⑮陸上資源の保全⑯平和、法の正義、有効な制度⑰目標達成に向けたパートナーシップ。
 
 SDGsの特徴(長所と短所)としてフォーラムでは次のような指摘があった。
 長所としては、①包摂性:「誰一人取り残されない」②普遍性:先進国・途上国ともに適用③多様性:目標値は(世界全体での達成目標を視野に入れた上で)国レベルで認定化。指標は地域・国レベルで補完される④統合性:経済、社会および環境の三つの次元が統合へ⑤行動性:具体的行動の実施へ。
 短所としては、①多すぎる目標(17Goalsと169Targets)②理解が容易ではない③先進国における関心が低い④法的拘束力がない。
 

 UNEPは、国連諸機関の環境に関する活動を総合的に調整管理し、国際協力を促進していくことを任務としている。1972年6月の国連人間環境会議(ストックフォルム)で採択された「人間環境宣言」および「環境国際行動計画」を実施するための機関として、同年の第27回国連総会決議に基づき設立された。
 
 同フォーラムには国連大学が協賛、外務省・環境省が後援、(公財)地球友の会、(一社)UPが協力した。

 
 

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