2015年11月19日

平等院鳳凰堂の西面扉の新造復元事業で、アグフア社製の大判UVインクジェットプリンター「アナプルナ2050i」が活用された。

 

今回復元されたのは鳳凰堂中堂の東西南北にある2枚1組の観音扉のうち、古くから日常の出入口として使用されていた西面扉の2枚。

縦2・5㍍、横1・2㍍で外装は全面朱漆塗が施され、内側には現存する最古の大和絵である日想観図(国宝)が描かれている。

この日想観図を「アナプルナ2050i」を使い、扉となる木材にダイレクトに印刷した。

復元された扉

復元された扉

 

大和絵の色と風合いをインクジェットで表現するにあたり、最初に日本画で使用される白の胡粉を重ね塗りして刷毛の効果を出し、調査により得られた創建時の色をカラーマネージメントで忠実に再現して、インクジェット出力でありながら肉筆画に迫る仕上がりとなった。

 

平等院の神居文彰住職は「この扉の完成を見た瞬間、涙が止まらなかった。この扉には美と技と科学が注ぎ込まれている。今回の復元は60~70年後に実施される次回修理の先例として評価されるものだ」と述べている。

新造復元された西扉は、12月6日まで平等院内のミュージアム鳳翔館で特別公開された後、鳳凰堂中堂の西扉として建て込まれる。

 

 

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