2015年11月17日

藤原社長

藤原社長

マンスフィールド氏

マンスフィールド氏

コダック(同)(本社・東京都品川区、藤原浩社長)は10月30日、米国・イーストマン・コダック社エンタープライズインクジェットシステムズ事業部でワールドワイドマーケティングディレクターを務めるウィル・マンスフィールド氏が来日したことを機に、同社会議室で記者懇談会を開催し、欧米で採用が進んでいるフルカラーインクジェット輪転印刷機「Kodak Prosper6000プレス」の技術優位性や活用事例などについて紹介した。

会の冒頭、あいさつに立った同社の藤原社長は「日本法人である当社のデジタル/インクジェット印刷分野は昨年比で業績が倍増しており、いよいよインクジェットシステム“Prosper”の技術優位性や認知度が日本市場にも浸透してきた。世界最高速のインクジェット輪転印刷機である“Kodak Prosper6000プレス”は、投資額は大きくなるかもしれないが、生産性の高さや製作できるアプリケーションの広さなどから現実味があるビジネス展開を想定でき、効果的な投資の対象になると思う」と述べた。
続いて行われたマンスフィールド氏の講演では、「Kodak Prosper6000プレス」の技術解説や活用事例を紹介した。

大要は次のとおり。
「Kodak Prosper6000プレス」は、▽印字面積率が高い商業印刷向けの「Kodak Prosper6000Cプレス」、▽薄紙主体で印字面積率が比較的低い書籍出版や新聞印刷向けの「Kodak Prosper6000Pプレス」‐‐の2機種がラインナップされ、両機種とも印刷速度はマット紙と上質紙で最高毎分300メートルのスピードを誇る(コート紙系ではCプレスが毎分200メートル、Pプレスが毎分100メートル)。

「Kodak Prosper6000プレス」の特徴は、印字部に応じてインクを吐出して非印字部ではインクを吐出しないドロップオンデマンド方式ではなく、常にノズルからインクが吐出されて非印字部では吐出したインクを回収するコンティニュアス(連続噴射)方式である点。
コンティニュアス方式では常にインクは吐出されるのでノズルにインクが留まることはない。一方のドロップオンデマンド方式では、印字部でなければノズルにインクが留まることになる。そこで、ノズル内に留まったインクが乾燥して固まらないように、インクに固まりにくくするための添加剤を多く含有させなければならないが、その結果として紙面上に印字した時もインクは乾燥しにくくなる。コンティニュアス方式を採る「Kodak Prosper6000プレス」ではそのような添加剤を多く含有させる必要がないため、紙面上に多くのインクを印字しても乾くことから、印字面積率が高い印刷物にも対応し、かつさまざまな種類の紙を使うことができる。さらに、添加剤を多用しないのでドロップオンデマンド方式と比べてインクの価格も大幅に安くなる。

もう1つの特徴はインク乾燥の方式。通常のインクジェット印刷機は、CMYKすべての印字をした後にまとめて乾燥させるが、「Kodak Prosper6000プレス」ではインターステーションドライヤー方式(C・Mを印字後にドライヤー、Yを印字後にドライヤー、Kを印字後にドライヤーという構成)を採る。これは、紙には水分を吸収できる容量があり、その容量を超えると紙に波打ちが起きたり、インクを吸収しきれないのでソリッドな色も出なくなる。紙の水分吸収容量の限界に到達しづらくするために採用されたのがインターステーションドライヤー方式。
ただし、紙に大量のインクを載せると紙は伸び、それを乾燥させると紙は縮むので、インターステーションドライヤー方式は色の重ね精度や表裏見当を保つのが難しい。そこで、「Kodak Prosper6000プレス」では印刷物をカメラで撮影し、縦・横・ねじれの各方向を検知し、リアルタイムで自動補正する機構を備えている。

「Kodak Prosper6000プレス」の想定ユーザーは2つに分けられ、1つはオフ輪の代替需要、もう1つはすでにインクジェット印刷機を使っているユーザーがさらに高品質かつ印字面積の大きい印刷物を製作する用途となる。とくにオフ輪では、世界中で同じ傾向だが、仕事の小ロット化・短納期化が進んでいる。仕事替え時間とそれにかかるコストが問題になるが、これを使うことで損紙も刷版も準備時間とそれに関わる人件費もかからない。「Kodak Prosper6000プレス」はオフ輪と同様、オートスプライサーやシートカット、ブックブロック生産機をはじめ、前後にインラインの各種機器をつけられる。また、乾燥機構はオフ輪のようにガスではないので付帯設備もなく紙への負担も少ない。

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