2015年11月06日

新技術によるグラビアオフセット印刷版の断面

新技術によるグラビアオフセット印刷版の断面

㈱SCREENホールディングスはこのほど、グラビアオフセット印刷をベースに独自の技術を応用し、さまざまな線幅が混在する複雑な電子回路においても、複数回の印刷を行うことなく容易に一括形成を可能とする世界初の製版技術を確立したと発表した。発表したのは㈱SCREENホールディングス上席執行役員新規事業担当の上志正博氏、同社プリンテッドエレクトロニクス事業開発室室長の和田康之氏。この新技術は2016年1月27日(水)から29日(金)まで東京・有明の東京ビッグサイトで開かれる「プリンタブルエレクトロニクス2016」で披露する。

 

 

上志正博氏(左)と和田康之氏

発表する上志正博氏(左)と和田康之氏

2016年1月までにこの技術を使った印刷版の商品化を予定。装置開発やシステムインテグレーションなどの提供も視野に入れ、プリンテッドエレクトロニクス分野のリーディングカンパニーを目指している。

近年、ウエアラブル端末や有機EL照明などの電子デバイスの量産において、印刷技術を活用し、簡易かつ低コストで製造できるプリンテッドエレクトロニクスに注目が集まっている。

この技術を使った回路形成には、スクリーン印刷(孔版)やグラビア印刷(凹版)を応用した方法があり、特に精密な電子デバイスの製造には、複雑で微細な回路形成が可能なグラビアオフセット印刷が適しているとされている。

しかし、この印刷方法で線幅の異なる回路を一括形成する場合、転写不良による回路の断線や不均一な膜厚が形成されてしまう可能性があるため、同一線幅の回路ごとに描き分けられた複数の印刷版を用意した上で、複数回に分けて印刷を行う必要があり、量産体制の確立への大きな課題となっている。

 

 

このような動向を受けて同社は、これまで印刷業界で培ってきた製版技術・画像処理技術に加え、半導体・液晶関連の製造装置で定評のある表面処理技術やプリント基板関連の直接描画技術を応用。グラビアオフセット印刷方法をベースに、世界で初めて電子回路の一括形成を可能にする製版技術を開発した。

この新技術は、電子回路の製版データ作成時にインクの材質や粘度、印圧情報を考慮し、回路の線幅に応じて最適な深度を持つ印刷版を製作するもので、回路の一括形成時における線切れや膜厚の不均一性などの転写不良を解消。プリンテッドエレクトロニクスでは難しいとされてきた生産性とコスト面での課題を一気に解決する画期的な技術となっている。

 

 

同社では、2016年1月までにこの製版技術を使った印刷版の商品化を予定するとともに、印刷に最適な装置開発やシステムインテグレーションなどの提供も視野に入れ、電子デバイス業界のさらなる発展に貢献し、プリンテッドエレクトロニクス分野のリーディングカンパニーを目指す。

 

 

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