2015年11月02日

経済産業省では、平成26年度から新たに、攻めの分野でのIT利活用に焦点を当てた「攻めのIT経営中小企業百選」を実施し、今後3年間で計100社を選定することを予定している。10月27日、第1回としてITの効果的な活用に積極的に取り組み成果を上げている中小企業33社を発表、印刷業から(株)日進堂印刷所(本社・福島県福島市庄野字柿場1の1、佐久間信幸社長)とプリントネット(株)(本社・鹿児島県鹿児島市城南町10の7、小田原洋一社長)の2社が選ばれた。27年度は11月以降の募集開始を予定している。

 
わが国企業のIT投資は社内の業務効率化・コスト削減を中心とした「守り」に主眼が置かれているのに対して、外国企業においては、ITの活用による企業の製品・サービス開発強化やITを活用したビジネスモデル変革を通じて、新たな価値の創出やそれを通じた競争力の強化を目指す、いわゆる「攻めのIT投資」を積極的に行っており、今後わが国企業においても「攻めのIT投資・利活用」をさらに進めていく必要があることから、経済産業省では平成26年度から、攻めの分野でのITの効果的な活用に積極的に取り組み、成果を上げている中小企業をベストプラクティスとして選定する「攻めのIT経営中小企業百選」を開始した。

 
 
振12佐久間日進堂印刷所は、顧客別売上分析をもとに、それぞれの特徴を見極めてアプローチリストを作成し、また、顧客のイベントなどに関わる需要に対応して重点営業を実施している。社内改善としては、個別原価管理システムの導入で取引先別に収益改善を進め、受注案件ごとの損益情報をもとに、営業部門は見積提案での赤字受注の排除、生産部門では想定外のコスト発生を見つけて自主的なコスト削減活動を実施するなど、製造原価管理と原価圧縮への取組みを続けている。また、タブレットの活用により、電子BOOKやARの動作検証などを客先と共に行い、新しい電子メディアを実際に見せることで、新たなサービスの提案をわかりやすくする工夫にも取り組んでいる。

 

 

小田原社長プリントネットは、自社専用業務システムを開発し、受注から発送までの全工程一括管理による見える化を実現している。同時に、工程内の問題発見から改善実現までのPDCAサイクルのスピードを向上させ、たゆまぬ改善活動に努め、新たなニーズの発見を継続している。業務システムで取り扱われる情報は、データ分析・情報分析ツールとして的確な経営判断にも活用されている。また、システムおよび社内全体をカバーするセキュリティ対策にも積極的に取り組み、プライバシーマーク認証を取得している。過去5年間の売上の伸びは、約4・4倍で経常利益も黒字を継続している。

 

 

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