2023年11月02日

ハイデルベルグ・ジャパン㈱(本社・東京都品川区、ヨルグ・バウアー社長)は10月31日から11月2日までの3日間、同社本社ショールームで「数字で見せます!印刷工場劇的ビフォー・アフター!」と銘打ったオープンハウスを開催した。

多くの来場者が訪れたこのオープンハウスでは、商業印刷向け・パッケージ印刷向けのそれぞれの内容で1日2回ずつ行われ、従来通りの受注~印刷~後加工の業務フローと、デジタルトランスフォーメーションによってスマートプリントショップ化を果たした業務フローの双方を示し、そのような改革によって達成可能な時間やコスト、エネルギー削減、利益拡大などについて、数字による裏付けを示しながら各種ソリューションの提案を行った。

 

商業印刷向けの内容では、▽営業スタッフが作業指示書を手書きで製造現場に渡すか、データ連携をするか、▽クライアントからのデータ入稿ルールがまちまちか、入稿システムがあるか、▽各工程の予定組みをエクセルで出力しているか、専用ソフトを使用しているか--といったことをはじめとした、各工程における旧来方法と最新技術を比較。旧来方法と最新技術を比べて、1ジョブあたりの時間差はどの工程も数分程度であるかもしれないものの、日々のその積み重ねを累計すると膨大な時間になると指摘した。

 

A全判両面兼用4色印刷機「スピードマスターSX102-4-P Version92」で完全自動運転機能「Push to Stop」を使った実演のようす

A全判両面兼用4色印刷機「スピードマスターSX102-4-P Version92」で完全自動運転機能「Push to Stop」を使った実演のようす

また製造工程においても、CTPへのプレート装填を手差しではなく1200枚積みのパレットローディングにした上で、出力後のプレートを自動版曲げしてジョブ情報を自動プリントアウト。

枚葉オフセット印刷工程では、A全判両面兼用4色印刷機「スピードマスターSX102-4-P Version92」で完全自動運転機能「Push to Stop」を活用し、平均前準備時間を10分以下に、色合わせはプルーフとの目視合わせではなく基準値で、平均速度は機械最高回転にすることを示すとともに、資材の発注・納品・在庫管理をVMIシステムに転換することも提案した。

さらに、断裁機のプログラムを手動作成ではなく断裁プログラムを利用したり、折り加工後の積み下ろしを手作業からパレタイズロボットを活用したり、後加工の作業日報を紙ではなく生産システムを使うことを提案。

旧来方法からこれらをフルに活用したスマートプリントショップ化することにより、各工程での時間(コスト)削減分の合計×年間ジョブ件数=年間での削減可能な時間(コスト)のポテンシャル計算することを提唱した。

 

 

 

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