2023年05月27日

「ChatGPT講座」が今年8月から全日本印刷工業組合連合会の「印カレeラーニング」の新コースとして加わる。「話題のChatGPT(生成AI)の概要から操作まで、質の高い情報を得るためのノウハウを知る!」というテーマだ。
「印カレ~全印工連の学んで得するTV~」は、全印工連の教育動画サイト。4月20日現在、全108本の動画が視聴可能だ。デジタル人材の育成という課題に呼応するもので、IT・デジタル技術に関する基礎知識が学べる合計19コース、23時間45分の学習コンテンツがある。視聴中に理解度をチェックする判定テストがあり、進捗が判る管理画面を備える。DX基礎、情報セキュリティ、プログラミング入門、AI、RTA、クラウド、XR、メタバースなどがいつでもどこででも学べる。
 
▼これまでの印刷業界独自のノウハウとデジタル理論を融合した先に新しいデジタルビジネスの創出があるという。経営者はもとより、社員全員でeラーニングを活用したい。社内リスキリングは印刷会社のDX改革の推進力につながる――「デジタルシフトを果たすラストチャンスがいま」だ、と参加を呼び掛けている。デジタルサービスを加えて新しいビジネスを展開する場合、デジタル面に専門特化したIT業者やウェブ制作会社と協働体制を組むことになる。印刷会社には、こうしたアウトソース業者を指揮していくディレクション能力が不可欠になる。サービス提供期間は6月1日から来年8月31日まで。申込締切はことし8月31日。
 
▼OpenAIの「ChatGPT」、マイクロソフトの「Bing AI Chat」(検索エンジンにChatGPTを搭載)に、グーグルの対話型AI「Bard」。いずれも触れたことがない人はいないかのような勢いだ。業界団体のあいさつ等でも、必ずだれかが浸透状況を喧伝する。あるいは、自らの使用体験を披瀝する。
すこし以前のことではあるが、『週刊東洋経済』4月22日号が「誰でも使えるAIがやってきた! ChatGPT仕事術革命」を特集。週刊誌としては異例の3刷を決めて話題になった(Kindle版あり)。実用性にフォーカスし、40ページにわたって活用法、導入事例、最新動向を紹介した。ことに「賢さを引き出すコツは『質問力』にあり」とする記事はAIはイマイチと腐す向きに刺激を与えた。
 
▼こうした生成AIの急速な普及浸透には懸念もある。人間と会話をしているかのような回答が生成できる一方、間違いや不正確な情報を含むことがあることは一様に指摘されている。事実と異なるAIの回答を信じてしまう危険もあり、使い手のリテラシーが問われる。
先般、牧野富太郎について尋ねたところ、別人の履歴と錯綜した回答があり、面喰った。“出来のいい”珍回答は保存しておくことにしている。アイデアを出せたり、テキストを読み込ませて整理させたりと、よきアシスタントにはなる。仕事術革命の真っただ中にあることは間違いない。質問力を磨いてAIを鍛えておきたい。

 

(印刷界2023年6月号から)

 
 
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○ChatGPT https://openai.com/blog/chatgpt
 
 

 

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