2023年02月10日

右から浅野社長、浅野会長、大木デザイナー

右から浅野社長、浅野会長、大木デザイナー

2022年度東京ビジネスデザインアワード(TBDA)・提案最終審査会が2月9日、東京都六本木のミッドタウン・タワーで行われた。印刷業界からはシルクスクリーン印刷で50年の歴史を誇る、司産業㈱(浅野寿子会長・浅野衣理奈社長、東京都板橋区、東京スクリーン・デジタル印刷協同組合会員)が応募し、優秀賞を受賞した。

 

TBDAとは、東京都が主催し、(公財)日本デザイン振興会が企画運営しているコンペティション。都内の中小企業の優れた技術や素材に、デザイナーのアイデアや視点を掛け合わせ、企業とデザイナーのマッチングを目指す。これまでに様々な斬新なデザインやビジネスを創出してきた。

 

最終審査会は、全応募作品からテーマ賞を受賞した9件がプレゼンテーションし、最優秀賞1点、優秀賞2点を選考するもの。

 

司産業のテーマは『大型シルクスクリーン印刷による膜厚を出した平滑な大判フィルムの作成技術』、タッグを組んだ㈱サイド・大木陽平デザイナーの提案は『スクリーン印刷による新たな魅力の開発』で、プレゼンテーションに臨んだ。

 

地中で分解される素材で作る『自然に還る印刷物』、コンニャクペーストにコーヒーなどを混ぜ合わせて印刷し、化学薬品や油分を使用しない『自然素材で刷る印刷』、従来のインキや石膏で隙間を埋める、透明度を重ねる、宝石の粉を混ぜるなどの『新しい質感の表現』をプレゼンテーションし、実験・研究を行えるシルクスクリーン印刷の利点、印刷オペレーターによる職人技の重要性、パート社員を含めて全社員が一丸となって取組んだことなどを織り込み、それらが評価され受賞にいたった。

コンニャクとニカワを混ぜオブラートのようなものが刷れるか試したもの。はく離がうまくいかず、コンニャクとニカワの絶妙のブレンドを見つけるまで試行錯誤したという

コンニャクとニカワを混ぜオブラートのようなものが刷れるか試したもの。はく離がうまくいかず、コンニャクとニカワの絶妙のブレンドを見つけるまで試行錯誤したという

審査委員評価は以下の通り。印刷を『刷るもの/刷られるもの』、という区分で捉えたテーマの作り方はデザイナーならではの発想で秀逸。協業がインナーブランディングの役割を果たし、社内の活性化という副次的価値を生み出している点も含め、今後の展開に期待が寄せられる。

 

浅野衣理奈社長は壇上で「この取組みで社員の目が変わったのを実感している。受賞したことによって社員の意識がさらにブラシュアップされて一段上がり、職人の腕を磨くチャンスにもなった。これを機にこれからも精進して、すばらしい製品を作っていくきっかけとしたい」と感無量で受賞した喜びを語った。

表彰式で表彰される浅野社長(背景スクリーンも)

表彰式で表彰される浅野社長(背景スクリーンも)

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