令和4年秋の勲章・褒章において、経済産業省推薦で印刷産業からは、水上光啓氏(元全日本印刷工業組合連合会会長・MIC㈱代表取締役会長)が旭日中綬章を、中西隆太郎氏(元京都府印刷工業組合理事長・中西印刷㈱代表取締役会長)が旭日双光章を、川合榮子氏(丸金印刷㈱代表取締役社長)が旭日単光章を、針生英一氏(宮城県印刷工業組合理事長・ハリウコミュニケーションズ㈱代表取締役社長)が藍綬褒章を受けた。
旭日中綬章
水上 光啓氏
元全日本印刷工業組合連合会会長、現在は全日本印刷工業組合連合会顧問・理事、東京都印刷工業組合参与・理事。MIC㈱代表取締役会長。
早稲田大学政経学部を卒業後、大阪の印刷会社で印刷オペレーターとして経験を積んだ後、1976年に水上印刷㈱(現MIC㈱)に入社。1988年に代表取締役社長に就任し、持ち前のリーダーシップで社業を発展させた。2014年から代表取締役会長として現在に至る。
2008年5月から2012年5月まで全日本印刷工業組合連合会会長、あわせて東京都印刷工業組合理事長を務める。この間、全日本印刷工業組合連合会会長としてアドビ社と交渉し、「全印工連特別ライセンスプログラム」事業をスタートさせたほか、2011年の東日本大震災の際には、「東北地方太平洋沖地震対策本部」を設置して緊急対応策を実施。甚大な被害をこうむった組合員企業や地域の復興に尽力した。
昭和26年生まれ、71歳。
旭日双光章
中西 隆太郎氏
元京都府印刷工業組合理事長、中西印刷㈱代表取締役会長。
京都産業大学経営学部卒業後、印刷機械貿易㈱東京事業部に入社し、印刷機の販売に従事。1977年家業の中西印刷に入社。1993年代表取締役社長、2016年から代表取締役会長として現在に至る。
京都府印刷工業組合においては、2000年に理事に就任以来、中小印刷業の振興に力を注ぎ、副理事長を経て、2016年理事長に選ばれてからは、組合の代表として、その重責を全うした。この間、人材育成や経営基盤強化、組織拡充ならびに印刷業界人の協調・団結などの面で、大きな役割を果たした。2020年に理事長を退任。現在は顧問として引き続き業界の振興・発展に尽力するとともに、後進の指導にも力を注ぐ。
昭和26年生まれ、70歳。
旭日単光章
川合 榮子氏
丸金印刷㈱代表取締役社長。
跡見学園女子短期大学国文科卒業、1989年丸金印刷入社。2000年代表取締役社長に就任。この間、卓越した指導力を発揮し、同社の発展に尽力した。
このほか千葉市産業振興財団「ベンチャーカップCHIBA」審査委員、千葉商工会議所工業部会常任理事、なのはな会代表幹事を務めるなど、幅広い活動を行っている。
丸金印刷は、1914年創業の医薬品・化粧品の紙器印刷・加工、シール・ラベルの印刷・加工業者。高品質を要求される医薬品・化粧品パッケージの分野で、設計・デザイン・印刷・製函までを一貫して自社で行う。工程ごとにデジタル検査だけでなく、熟練した検査員による目視検査を徹底することで、高レベルな品質管理を行い、顧客の信頼も高い。また、ワンプッシュで開封できるカートンや素早く廃棄できるカートンなど、独自の製品を企画・開発し、医薬品メーカーに提案できる強みを有し、医薬品パッケージのパイオニアとして、強固な事業基盤を構築している。
昭和20年生まれ、77歳。
藍綬褒章
針生 英一氏
宮城県印刷工業組合理事長、全日本印刷工業組合連合会東北地区印刷協議会会長、ハリウコミュニケーションズ㈱代表取締役社長。
東北学院大学文学部卒業後、相互印刷㈱勤務を経て1983年針生印刷㈱(現ハリウコミュニケーションズ)勤務。1985年取締役、1989年専務取締役、1990年からは代表取締役として社業を発展させた。
団体歴は1990年宮城県印刷工業組合理事や仙台印刷工業団地協同組合理事就任を皮切りに要職を歴任し、中小印刷業界の発展のために尽力。宮城県印刷工業組合理事長のほか、東北地区印刷協議会会長、全日本印刷工業組合連合会常務理事、宮城県中小企業団体中央会副会長として、中小企業振興に寄与。
昭和34年生まれ、63歳。