2022年06月01日

全日本印刷工業組合連合会(全印工連、滝澤光正会長)は令和4年度、「高付加価値コミュニケーションサービス産業への転換」を目指して「DX導入による生産性向上」「事業領域拡大による新たな価値創出」「サステナブルな事業経営」を基本に、社会から求められる魅力あふれる産業へ向けて、各種事業を推進し、「令和の構造改善」を進める。

5月25日午後2時から、東京・港区のホテルインターコンチネンタル東京ベイで開いた通常総会で決めた。

滝澤会長ら三役は留任した。

総会冒頭あいさつで滝澤会長は「いま一度印刷産業の構造改善が必要だ」と考え、事業に取り組んでいることを示した。

 

全印工連は昨年度までトライアルを重ねたDX事業を今年度は軌道に乗せ、各社の得意分野を活かした生産連携・生産集約、協調領域の最大化とコスト削減による収益改善に向けた歩みを加速させる。

その上でワンストップサービス、高付加価値のサービス・製品づくり、ソリューションサービス産業への進化による価値創出=「印刷+α」への取り組みを支援する。

また中小印刷産業として2050年カーボンニュートラルに対応するために、プロジェクトチームを立ち上げ「全印工連カーボンニュートラル指針」を策定する。

さらに、長期的産業戦略の研究と立案、各県工組活性化のための課題整理と方策検討、広報戦略の推進、サステナブルな企業経営実現を目指した各種施策、人材育成とリスキリングへの取り組み CSRによるステークホルダーとの関係構築強化など、構造改善を支える諸事業を展開する。

 

実施事業のうち、産業成長戦略のデザイン(産業戦略デザイン室)では、『Happy Industry』を実現するための全印工連の戦略策定と施策立案の研究を行う。

今年度は印刷業界と全印工連の産業戦略、その方策、課題対策を長期、中期、短期の視点で探る。

印刷産業の事業領域拡大を目指し、対外・対内広報戦略の推進、無益な価格競争から逃れるため積算基準と積算体系の研究支援を行う。

また、DX推進によって新たな機会をどのように達成したのか海外の印刷市場の調査・研究等を行う。

①長期的産業戦略の研究と立案、②DXによる印刷産業の価値創出拡大と新たな価値獲得手法の探求、③各県工組活性化のための課題整理と方策検討、④対外、対内広報戦略の立案と推進⑤仕様書の策定と積算フォーマットの研究・啓発、⑥DX後の海外印刷市場の調査、研究

 

印刷関連産業との連携強化(印刷産業連携推進室)では、印刷関連業界と一層の相互理解の促進を図り、印刷関連産業全体の発展、向上を目的とした研究活動ならびに情報交流の活性化に努め、全印工連が推進するDX-PLAT普及に向けて、印刷関連企業各社との密接なシステム連携を実現していく。

また、各委員会とも連携し、積極的な事業支援に努めていく。

①印刷関連企業との連携強化、②「DX-PLAT普及に向けての印刷関連企業との連携協力、③印刷関連業界全体の向上、発展に向けた研究、④資機材情報をはじめとする各種印刷関連情報の受発信、⑤各委員会との連携ならびに事業推進支援

 

DXの推進(DX推進プロジェクトチーム)では、DX (デジタルトランスフォーメーション)を活用して、個々の企業の得意分野を活かした生産性向上、付加価値の創出につなげることを目的に開発した印刷DX推進システム(DX-PLAT)の推進を図る。

特に今年度はこのDX-PLATの普及と本格稼働を実施するとともに、引き続き全国モデル地区でのトライアル検証を行う。

経済産業省と連携しながら、印刷産業全体の構造改善と収益拡大ももたらしていく。

①印刷DX推進プロジェクト(DX-PLAT)の推進、②「全国モデル地区における「DX-PLAT」のトライアル検証、③「DX-PLAT」 の本格稼働、④「DX-PLAT」のデバイスインターフェイスの拡充、⑤経済産業省(METI)との連携

 

滝澤会長

滝澤会長

滝澤会長あいさつ 「会長を拝命した2年前、去年、いずれも書面総会だった。リアルに全国の理事長の皆様と対面形式での総会は3年ぶりである。印刷業界は、コロナ以前から人口減少、メディアの多用化等々の影響により出荷額が減少していた。需給バランスも崩れて供給過剰の状態だった。そのことが印刷物の価格低下につながっていることに対して、いま一度印刷産業の構造改善が必要だと考え、事業計画に据え、事業を推進してきた。この2年間、コロナ禍にあってなかなか従来どおりの組織運営、活動が制約を受けるなか、やむなく全日本印刷文化典長野大会の中止を初めとしてさまざまな困難な局面に見舞われたが、その時ごとに各県工組の皆様の協力を得ながら何とか2年間事業を推進してきた。とくにコロナ禍においてはリモートの活用、あるいは、各種セミナーのオンライン配信、セミナーのアーカイブを気軽に視聴できるような『印カレ』というインフラも整備した。構造改善の具体的な手法としてデジタルトランスフォーメーションの導入にも着手した。この2年間にシステム開発、トライアル運用を行なってきた。組合員同士がグループを作り、お互いの得意分野を活かしながら生産を協調していく。そのことによって各社の収益拡大につなげていく。生産性の向上を収益拡大につなげていただく。そのためのDX―PLATを本日議題にさせていただいている。規約を上程している。規約承認以降は広く組合員の皆様方に使っていただける体制が整いつつある。強力に推進していきたい。効率の良いプロダクションによる収益拡大、ソリューションプロバイダーへのさらなる変革、人材の確保と育成ということで2年間さまざまな事業を行ってきた。各種資材価格・エネルギー価格の高騰、サプライチェーンの世界的な寸断による影響、円安、ロシアの侵攻など懸念事項は多々あり、各社の経営課題として直接的に影響を被っている。こういう多難の時代こそ組合に集うことによって、共通の経営課題を力を合わせて解決することがいまほど求められている時はない」

 

 

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