2022年04月19日

モリサワ(森澤彰彦社長)とコニカミノルタジャパン(大須賀健社長)は4月15日午後3時から、東京・浜松町のコニカミノルタジャパン本社でオンデマンドプリンティングシステム「RISAPRESS」シリーズ発売20周年を記念して共同記者会見を開き、デジタル印刷機・UDフォントを活かしたSDGsへの対応支援、顧客利益の最大化への取り組みを示した。会見後、コニカミノルタジャパンからモリサワにプロダクションプリント事業拡大に貢献したとして感謝状が贈呈された。モリサワでは今後、記念セミナー、各種キャンペーンを実施の予定。SDGsをテーマにしたRISAPRESS使用による社会貢献についてのセミナー、UDフォントの説明、UDフォント・環境にやさしい用紙を使用したSDGs見本帳の作成などを計画している。

 

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森澤彰彦社長(右)と大須賀健社長

会見では①RISAPRESSシリーズ20年の歩みとSDGsを踏まえたモリサワの取り組み②コニカミノルタジャパンの印刷業界への取り組みスタンスとモリサワとのシナジー③20周年に関わる活動について発表した。森澤社長、大須賀社長があいさつ。モリサワ・滝下晴太郎営業部門副部門長、コニカミノルタジャパン・須田徹上席執行役員プロフェッショナルプリント事業部長が経緯等を説明した。
RISAPRESSの発売は2002年4月。低価格帯での製品提供、スキャナーの標準搭載、重合法トナーによる高精細出力が可能、専用の多機能フィニッシャーを設定、モリサワフォント7書体標準搭載などが特徴だった。06年には本格カラーPOD機であるColor650シリーズで品質向上とデジタル印刷のすそ野を拡大。14年にはColor710/1000シリーズでの印刷・後加工の自動化と生産性の向上を図った。17年には品質最適化ユニットIQ‐501により色調整等デジタルプリプレスワークフローを自動化・効率化。19年には自動検品など最先端のテクノロジーを搭載したColor14000シリーズをリリースした。今後は印刷・後加工における品質、生産性、自動化・効率化の追求にとどまらず、受注から出荷までのトータルワークフローの自動化・効率化の実現へシステムを発展させていく。
SDGs・サステナブルへの取り組みでは、①資源やエネルギーの最小限利用(最小限の資源で効率的に印刷をするための小ロット対応▽稼働させる際にも無駄なエネルギーをできるだけ使わない)、②自然環境に最大限の配慮(廃棄物を減らすために利用する資材を抑制)、③高精細な印字で情報を伝達、④UDフォントで取り残さない(読み間違えにくくする▽情報に取り残されにくい環境を総合的につくる)、ことがある。

森澤彰彦社長

森澤彰彦社長

森澤社長はあいさつでこう述べた。
「RISAPRESSを発売した20年前、オンデマンド印刷ということばはあったが、まだカンプ目的のものが中心だったと記憶している。高品質な印刷物を量産するという観点は、まだ発展途上だった。オンデマンド印刷分野に本格的に進出するにあたり、検討を重ねた結果、細い明朝体を一番きれいに再現できる機械を選んだ。
この20年は、日本の印刷業界においては非常に厳しい時代だった。印刷出荷額は20年前に比べると半減に近い。テクノロジーの進化によるさまざまな理由があるし、単価の下落もあるが、非常に厳しい状態が続いている。ひとえにインターネットやスマートデバイスの台頭によるペーパーレス化の影響だろう。そういう中で、印刷物の生産方式では、多品種小ロットやバリアブル印刷への対応などさまざまなオンデマンド印刷の活用方法がクライアントの皆様によって考えだされた結果、事業が伸びてきたのだろう。オンデマンド印刷に携わって20年、オンデマンド印刷の発展という観点からは、一連の貢献はできたのではないかと感慨深い。
モリサワの社是は、『文字を通じて社会に貢献する』ことであり、モリサワのさまざまな文字を印刷物としてきれいに再現できるという観点から、継続してRISAPRESSを販売し、日本の印刷産業の発展に貢献していきたい」
初代RISAPRESSの発売に至ったポイントは大きく2点あった。
①他社で主流だったオイル定着と異なるオイルレス定着により、軽オフセット印刷に近いクオリティを実現し、多くのお客様にマッチした②高画質な印刷機構により、代表的なフォントであるリュウミンの細いウエイトや中ゴシックBBBが小さな文字サイズでも鮮明に印字できた――モリサワフォントを最適な状態で利用できることが決め手だった。
SDGsの観点では、デジタル印刷機は必要な数だけを最小限の資源で印刷できる。小ロット印刷は環境への負荷が少なく、エネルギー効率や資源保護としての役割に通じるものとなる。
「誰一人取り残さない」という点では、情報をより多くの人にとって読みやすく印刷すること、小さな文字でも読み間違えにくい状態で印字することが重要である。この点は、UDフォントの活用で貢献できる。

 

大須賀健社長

大須賀健社長

大須賀社長は「当時、粉砕法トナーが主力の中、当社の『重合法トナー』は世界初の技術で、高品位であるとともに、製造時の環境負荷も大幅に削減できるものだった。重合法トナーのフォントの再現性が決め手になって、当社から機器を提供することになった。必要なものだけ印刷するということは、廃棄も少ない。SDGsに適合する。印刷の未来をデザインするコニカミノルタとして30年、50年へ向け、併走したい」とあいさつした。
コニカミノルタジャパンは、プリントコンシェルジェを目指し、ユーザーの売上の最大化(付加価値創造)、コストの最適化(生産プロセスの効率化)の2軸をDXで実現し印刷業界に貢献する。
生産プロセスの最適化では、今年6月ごろに印刷工程データを可視化し生産性を向上する「AccurioPro Dashboard)を発売の予定。
付加価値の創造では、今年秋ごろに、印刷会社の提案力の強化、差別化を支援するための、デザインを科学する、デザイン評価サービス「EX感性」を発売の予定。脳科学と行動経済学の知見を取り込んだ、デザインの有効性を見える化する。

 

 

 

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