2022年01月28日

①グラフィック用紙はコロナ禍を契機にデジタル化加速②新聞用紙は発行部数減の影響大きく、内需減少継続③非塗工印刷用紙はデジタル化の加速、出版不振で内需減少継続④塗工印刷用紙は行動制限緩和で一部回復も、デジタル化の進展で内需減少⑤情報用紙はデジタル化の加速で内需のマイナス幅は拡大⑥パッケージング用紙は2年連続のプラスも、コロナ禍前の水準には一歩及ばず――。

日本製紙連合会は1月20日に発表した「22年紙・板紙内需見通し」で、紙・板紙は全体では2年ぶりのマイナス、グラフィック用紙とパッケージング用紙で明暗が分かれるとした。

 

▼増減要因についてはこう指摘している。

【プラス要因】①景気は緩やかな回復基調・行動制限緩和、人流及び個人消費の回復②ネット通販などECの拡大③食品・化粧品・健康関連市場の伸び④コロナ禍による衛生意識の高まり⑤脱プラスチックによる紙化の動き(4月:プラスチック資源循環促進法施行)⑥イベント開催(2月:北京冬季五輪、3月:北京冬季パラ、7月:参議院選挙、11-12月:FIFAワールドカップカタール大会など)。

【マイナス要因】①構造的要因▽人口の減少/少子高齢化▽情報・広告分野を中心にデジタル化加速の影響=新聞、雑誌向けの減少、企業や自治体などの使用量減少、ペーパーレス化(テレワークやWeb会議の定着、コストダウン強化、環境対応)、書面規制、押印、対面規制の見直し(1月:改正電子帳簿保存法施行)、スマホなどの利用拡大(コンテンツの充実)▽包装様式の変化=省包装/簡易包装化、軟包装化など包装資材の他素材へのシフト(材質変更)、マイバッグの定着②コロナ感染再拡大・長期化リスク

 
▼情報・広告分野を中心にデジタル化加速などから、グラフィック用紙の内需は引き続き減少。

パッケージング用紙については、一部品種の他素材へのシフトといった減少要因もあるが、ネット通販の拡大や食品・化粧品・健康関連市場の伸びなどから、前年を上回ることを期待。

用途別では、グラフィック用紙が4・4%減、パッケージング用紙が1・9%増と予想。

紙・板紙計として、19年比では8・7%減、過去のピークだった00年に対して7割強の水準。

 
▼グラフィック用紙は、07年以降マイナスで推移。20年はコロナ禍により減少ペースが加速し、前年比16・2%減と、リーマン・ショック直後の09年(9・6%減)を上回るマイナス幅。21年は、前年に激減した塗工印刷用紙は微増となったものの、新聞用紙、非塗工印刷用紙、情報用紙は前年を下回り、グラフィック用紙全体では1・3%減と15年連続のマイナス。

22年は、新聞用紙、印刷・情報用紙ともに情報・広告分野を中心にデジタル化が加速することなどから、内需は引き続き減少。グラフィック用紙合計で前年比4・4%減。新聞用紙5・5%減。非塗工印刷用紙、塗工印刷用紙、情報用紙各4・0%減と予想。

グラフィック用紙合計では、16年連続の減少。19年比では20・9%減、過去のピークだった06年に対し5割の水準。

 

(「月刊印刷界」2022年2月号から)

 

 

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