独・ハイデルベルグ社は、昨年6月に発表した新型の菊全判枚葉オフセット印刷機「スピードマスターCX104」の出荷数が、早くも1000印刷ユニット(胴)に達したことを明らかにした。
同社でプロダクトマネジメント責任者を務めるシュテファン・ハーゼンツァール氏は「我々の新たなユニバーサルマシンである“スピードマスターCX104”は、すでに多くのユーザーから好評を集めている。昨夏の世界同時発表前の段階で、すでに500印刷ユニット以上の注文を頂いていたが、さらにその数が3ヶ月間で2倍に達した。最新のテクノロジーやソリューションに投資する印刷会社が増えていることから、ハイデルベルグは世界的な回復を遂げている」と語っている。
1000ユニット目となる「スピードマスターCX104」を導入したのは、スウェーデン・ベーナムーを拠点とするパッケージ印刷会社のガフスカートン社。
1947年にカートンサプライヤーとして設立され、現在は22人の従業員を擁し、400万ユーロ以上の売上を上げている。
コーター付6色機の「スピードマスターCX104-6+L」は、新開発のコーティングユニットおよびPush to Stopテクノロジーを搭載したモデルで、CTP「スープラセッター106」とともに昨年12月に納入された。
ガフスカートン社は、スウェーデン国内のさまざまな業界に向けて折り箱を生産している。
ガフスカートン社では、すべての印刷資材とソフトウェアが数年にわたってハイデルベルグから供給される「サブスクリプションスマートコントラクト」を結んでおり、パッケージ印刷向けのすべての主要な機能が含まれるプリネクトプロダクションマネージャーも使用している。
プリネクトワークフローから生産に関連するすべてのデータを取得でき、また信頼性の高い一貫した高品質の製品を生産することもできる。
生産実績データはプリネクトにフィードバックされるので、つねに生産実績や効率といったパフォーマンスの全体像を把握することができる。
今回ガフスカートン社が導入した新しい印刷機「スピードマスターCX104」は、「スピードマスターCD102」との入れ替えとなる。
ガフスカートン社のオーナーの1人であるアニール・アンヴィク氏は、投資の決め手について「デジタル印刷機とオフセット印刷機、どちらを選択するべきなのかを精査・比較していたが、“スピードマスターCX104”が市場に登場したことで結論が出た。ワークフローへの統合による前準備時間と品質管理の大幅な改善により、会社全体のメリットと進歩がもたらされ、今はとても自信を持てている」と語っている。
また、ガフスカートン社のもう1人のオーナーであるラッセ・スヴェード氏は、「ハイデルベルグの新しい“スピードマスターCX104”は、我々が求める要件を完璧に満たしている。最新のオフセットテクノロジーとサービスポートフォリオ、すぐれた価格性能比を提供してくれる。とくにPush to Stop機能により生産性が大幅に向上することを期待している」と述べている。