ホリゾン・ジャパン㈱(本社・東京都千代田区、宮﨑進社長)は1月11~14日の4日間、東京・江戸川の同社東京支社ショールームで「2022ホリゾン新春フェア」を開催している。
今回のフェアでは、最新のポストプレス機器や後加工手法などを展示・実演するだけにとどまらず、人手に代わってロボットを活用するフローも紹介。
人材確保の難しさや重労働による疲労、生産性低下といった問題を解消できる、あらゆる規模の印刷・製本会社において実際に活用できる自動化を示した。
今回のフェアでの大きな見どころとなったのは、パレットフィーダー仕様の菊全判クロス紙折機+パイル式プレススタッカー「AF-764AKL(PFU)+PSX-56A」からベルトコンベアに排出した折丁を、㈱安川電機製の人協働ロボットによって自動でパレタイジングする流れ。
製品のパレットへの積載については、パレットのサイズや積み方に応じてあらかじめプログラムすることができる。
製品排出部に設置されたセンサーからの信号によってロボットアームが稼働し、パレット上にきれいに製品を積み上げることができる。
パレットフィーダー仕様の紙折機となっているため、オペレーターの作業は印刷物をパレットで紙折機にセットするだけとなるので、1人のオペレーターが2台・3台を同時に操作・監視する運用法への可能性も広がる。
またもう1つのロボット活用法として、キャラメル包装した最終印刷製品をパレットに積載する作業を自動・無人でパレタイジングするフローも紹介した。
たいていの印刷・製本会社では、この工程を人手で処理しているが、人材確保が難しくなっている昨今において、もっとも省人化・自動化を図りやすい部分・費用対効果が出やすい部分として、ロボット活用を提案した。
4月から施行予定のプラスチック循環資源促進法への対応を踏まえた環境配慮やSDGsへの取り組みの一環、社会貢献、さらには新規事業展開として、プラスチック製品(クリアフォルダー)から紙製品への代替提案のためのツールとなる紙製ファイルフォルダー製作ラインも披露された。
このラインでは印刷されたトレーシングペーパーをロータリーダイカッター「RD-N4055/N4055DM」で型抜きして、分離装置「SPC-N4055」を経てから糊付けを行い、紙折機「AFV-564SA」で折り、プレススタッカー「PST-44」でプレスしてスタックする。
用紙供給についてはデジタル印刷機とのインライン接続でき、ワンパス生産にも対応する。
同社では昨年2月から、英国・テクニフォールド社と国内総代理店契約を締結し、筋入れソリューション「Tri-Creaser(トライクリーサー:筋入れ機構)」と「Spin-Creaser(スパインクリーサー:背筋入れ機構)」を発売している。
今回のフェアでは、紙折機に「Tri-Creaser」を取り付けて、背割れを未然に防ぐソリューションを提案した。
「Tri-Creaser」は紙折機に、「Spin-Creaser」は中綴じ製本機と無線綴じ製本機に対応するもので、特許取得の特殊ゴム製筋入れ刃を機械に組み込むことで、割れのない筋加工を実現することができるようになる。
新台/既設機を問わず装着可能で、さらにホリゾン製折り機、中綴じ製本機、無線綴じ製本機のほか、他社メーカー製の製品にも対応するモデルの提供も行っている。