2021年12月24日

Koenig&Bauer社は、新しいグループ戦略として「Exceeding Print(印刷を超えて)」というスローガンと、さらに高次元な持続可能性についての目標を掲げた。

同社は旧来型の機械メーカーからアジャイル型開発をする技術集団へ変革を遂げており、すでにデジタル化とモジュール性の向上にも取り組んでいる。

 

将来の持続可能性の目標への取り組み

 

1500x1000-Visual_Exceeding_Print_EN_BG-Image同社のCEOを務めるアンドレアス・ペスケ博士は「Koenig&Bauerの工場から排出されるCO2量を、2025年までに75%削減することを目指しており、そして2030年以降は完全にカーボンニュートラルとする予定だ。持続可能なソリューションを提供する、業界を牽引するメーカーとして、ユーザーのエコロジカルフットプリントについても削減ができるように支援していく。我々が開発したテクノロジーに基づくソリューションは、エネルギー消費量を削減し、廃棄物を削減し、インキとコーティングの消費量を削減して、さらにはCO2排出量の削減にも役立つものとなる」と述べている。

また同社は、エネルギー管理システムを駆使し、ユーザーが印刷工程でエネルギー効率をよりいっそう高めるための仕組みを整え、生産プロセスを持続可能な方向に進めるための支援をしていく。

 

デジタル化:高度なデジタルサービスで顧客の期待に応えるアドバイスを提供

 

これからの印刷産業においてデジタルサービスは、各機械を相互にネットワーク化し、データを収集・分析し、プロセスを効率的に制御するために、ますます重要になっていく。

Rapida106X

Rapida106X

同社では高度なスケーラビリティを持ったクラウドプラットフォームをベースにしたデジタルサービスを開発し、コラボレーション用のポータルを介してユーザーもそれを利用できるようにしている。

それによって、各ユーザー会社で使われている印刷機の稼働データを分析して、その機械の稼働効率・実績を評価したり、ユーザーにおける改善指標の設定をしたり、今後の計画についての分析ができる。

また、印刷機の稼働・挙動に関する情報をAIと組み合わせることで、ユーザー各社で稼働する機器がトラブルを起こしてしまう可能性について、早期に、そしてより正確に識別し、サービスとメンテナンが自動的に開始できるようにもなる。

これによりユーザーは、稼働する機器の突発的なダウンタイムの発生を抑えることができる。

枚葉オフセット印刷機部門管掌の取締役およびCDOを務めるラルフ・サメック氏は「グループ全体で、販売、サービス、マーケティング、およびそれらの周辺の機能は、すべてCRMアプリケーションを使用している。このアプリケーションは、ネットワークに接続されている世界中で稼働中の印刷機などの実績データも把握・分析できる。このような高度なシステムが背景にあるからこそ、Koenig&Bauerの社員はユーザーに対して、期待に応えるようなアドバイスを提供することができている」と述べている。

 

パッケージ印刷における準備時間短縮と柔軟さ、そして新しいビジネスモデルを「VariJET106」で

 

VariJET106

VariJET106

同社では、B1判枚葉インクジェット印刷機「VariJET106」を開発し、ベータテストを行っている。

この超高性能デジタル印刷機は、超短納期への対応、急な変更への対応、セキュリティ印刷、トレーサビリティへの対応、およびパーソナライズ印刷や1点1点異なる内容のバリアブル印刷に対応することから、新しく革新的なビジネスモデルをパッケージ印刷の世界に提供する。

オフセット印刷・デジタル印刷・加工ユニットのすべてが1台に搭載される構成なので、紙、板紙、段ボール、フィルムのどの分野においても、オフセット印刷/デジタル印刷の双方の利点を最大限に活用したハイブリッド印刷をすることができる。

デジタル&輪転機部門管掌の取締役を務めるクリストフ・ミューラー氏は「デジタル印刷は、新しいビジネスモデルを生み出す起爆剤となるだろう。そして、将来的なこのデジタル印刷機のユーザーとなる会社のほとんどは、まだ存在していないような新しいビジネスを展開する会社であると想定している」と語っている。

 

社会的責任と多様性を支持し、差別を排除

 

性別、年齢、国際性に関する社内の多様性についても、同社の戦略的計画の一部として採用されている。

また、差別や人種差別と闘うための取り組みと同様に重要な焦点の1つとして、女性活躍推進にも着目している。

たとえばキャリアプログラムや社内教育を通して、家族とキャリアを調和させるための広範囲にわたる取り組みを展開している。

さらに、地域に根ざした企業としての社会的責任の1つとして、150年以上にわたり、将来の熟練労働者を自社の専門学校で教育・訓練プログラムを提供し続け、その見習いプログラムを終えた後の雇用の保証もしている。

CFOを務めるステフェン・キミッチ博士は「Koenig&Bauerは、グループの拠点および世界中の文化的・社会的機関をサポートしており、環境、社会、地域に対する責任を果たすことを約束している。そして我々は、厚紙や段ボールをはじめとしたほぼすべての種類の素材・原反に対して、すべての産業用印刷方式の機械を提供できる世界で唯一の印刷機メーカーであり、印刷および加工工程全体にソフトウェア、システム、サービスを提供している。突き詰めると、“製造工程全体でかかる総コスト”を最適化することは、導入する機器やテクノロジーを決める上で、これまで以上に重要な要素となる。そしてまた、ユーザーにとって“信頼できるアドバイザー”であり、印刷業界の変化と革新を先導する存在になりうると考えていただける理由にもなる。この“Exceeding Print”戦略は、当社の中期的な財務目標の達成に貢献すると見込まれ、これによって売上高は13億ユーロ、EBITマージンは7%以上になると予測している」と語っている。

 

 

 

 

 

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