2021年12月18日

大日本印刷(DNP)は、日本農業が運営する農家直営のスープ専門店「たんとスープ」が販売する商品を対象に、生活者がスマートフォンでパッケージのQRコードを読み取ると、商品の原材料から製造・出荷・流通などに至る過程の情報(プロセス情報)が画面に表示される実証実験を開始した。たんとスープは、農薬や化学肥料を使わずに育てた野菜を使用した商品。生産者や食品製造事業者は、プロセス情報を提供することで健康や環境への配慮など商品の魅力を伝えることができる。DNPと日本農業は今回の実証実験を通じて、プロセス情報の登録・蓄積・運用などの手順や作業負荷およびプロセス情報に対する生活者の評価やニーズを検証していく。販売期間は2021年12月10日から22年2月28日までを予定。

 

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日本の農業は就労者不足や耕作放棄地の増加などが課題になっており、企業はSDGsへの取組みや、環境・社会・ガバナンスに配慮したESG経営が求められている。また生活者は、製造・流通時の環境負荷が小さく、SDGsに貢献する商品を選択するなど、持続可能性(サステナビリティ)を意識した購買行動に変化してきている。こうした変化を受けて、食品関連の事業者には、生活者の多様なニーズに応える付加価値の高い商品の提供に取り組みながら、その価値を効果的に訴求したいというニーズが高まっている。
この課題に対して今回、パッケージを通じて商品のプロセス情報を生活者に提供するため、商品1点1点を認識する「個体識別ID」を実装し、個品単位の情報管理を可能とするDNPの「スマートIoTパッケージ」と、農業の価値向上および就農者の増加を理念に野菜の生産からスープの製造・販売を行う日本農業のノウハウを掛け合わせ、両社が共同で実証実験を行う。

 

日本農業は、登録・蓄積した商品のプロセス情報にリンクさせるQRコードを「たんとスープ」のパッケージに掲出して販売。「たんとスープ」を購入した生活者は、このQRコードをスマートフォンで読み取ることでプロセス情報を確認できる。DNPは、情報蓄積のためのスマートフォンアプリの企画・運用設計と、農場や製造拠点・販売店舗などでのアプリの活用を支援する。また、環境に配慮した取組みとして、パッケージには、「DNP断熱紙カップ HI-CUP電子レンジ対応」を使用し、石油由来のプラスチックの削減にも貢献する。
対象商品は「たんとスープ」全6商品(ボルシチ風ビーフシチューなど)
販売店舗は、Beeat!!八重洲(東京、期間限定出店)。たんとスープクリスタ長堀店(大阪)、無印良品京都山科店(京都)、大丸梅田店(大阪)。

 

DNPは日本農業と協働してアンケート結果など生活者評価を分析し、今後の本格導入に向けて改善を図っていく。同社は実証実験を通じて、商品のプロセス情報の蓄積と生活者への提供に対するニーズや機能の検証を行い、6次産業や外食産業、加工食品業界での当サービスの採用を拡大させて「スマートIoTパッケージ」の採用、浸透を進めていく。

 

 

 

 

 

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