2021年10月11日

ハイデルベルグ・ジャパン㈱(本社・東京都品川区、ヨルグ・バウアー社長)が新型の菊全判枚葉オフセット印刷機「スピードマスターCX104」の国内納入を開始した。

この「スピードマスターCX104」は今年6月に発表され、商業印刷/パッケージ印刷/ラベル印刷のどの用途でも高いコストパフォーマンスを発揮する最先端の技術を搭載したモデルで、全自動運転機能「Push to Stop」も利用できる拡張性や印刷/コーティングユニットが最大で15ユニットまで構成できる柔軟性も備えている。

そこで10月7日に同社本社会議室で、この印刷機の特徴や国内最初の導入ユーザーの声を紹介する記者会見を開催した。

 

会見の冒頭、あいさつに立った同社のバウアー社長は「今年6月、ハイデルベルグは新しい印刷機“スピードマスターCX104”を世界同時発表した。そして今秋から、いよいよ日本国内での納入がスタートする。ただし、当社にとってのゴールは単に機械を販売することでない。我々が提供する装置やソフトを活用して、ユーザーがビジネスで成功してもらうこと、これこそが我々にとってのゴール・成功なのだ。そのためには、装置だけでなくソフト、印刷資材、トレーニング、そしてサービスも含めた包括的なユーザーサポートがますます重要になる。今後も包括的なアプローチでユーザーの、さらには印刷産業の成功に貢献していきたい」と述べた。

 

この「スピードマスターCX104」はデジタルトランスフォーメーション、言い換えると自動化機能によって誰にでも高いレベルで扱えることによって属人性を排除することに主眼を置いた最新鋭の印刷機。

スピードマスターCX104

スピードマスターCX104

ジョブ替えや準備時間を最小限にするためのソフト「インテリスタート3システム」にはAIが搭載され、印刷ジョブを処理するために必要なジョブ替え作業の処理順を自動的に決定する。

印刷機の状況を継続的に監視しており、現在の印刷機の状況を踏まえて以降のジョブについても勘案し、最短・最適な準備作業を分析・判断して、そのジョブ替え作業を自動的に開始・実行する。

本刷りまでの色合わせ時間の極少化および本刷り中の色調管理を果たすさまざまなプリネクト色測定システム、多くのアシスタントシステムを搭載して印刷オペレーターに可能な限りサポートする印刷コンソールステーション「プリネクトプレスセンターXL3」なども搭載している。

 

そのほかにも、用紙厚0.03~1㍉という薄厚兼用機でかつ厚紙やフォイル、PP、PETなどの非吸収性原反などへの幅広い対応能力を有しているが、どのような原反を使用する際でもそのジョブデータに応じて印刷機が自動セッティングしてスムーズな用紙供給を実現するプリセットプラスフィーダーの最新型を搭載。

またワンマンオペレーションのサポートする機能として、印刷/コーティングユニットに「インテリライン(カラー制御LED)」が備えられ、印刷オペレーターが印刷機から離れた場所で作業をしていても印刷機の状態を光の色によってわかりやすく知らせ、もし手動での介入が必要となった場合にはそれを促してくれる。

 

「スピードマスターCX104」ではコーティングユニットが進化した。

アニロックスローラーの重さが従来よりも30%軽くなってアニロックスローラーの交換作業の負荷・時間が大幅に軽減され、1人だけの作業でも90秒程でできるようになった。

また、印刷機の最高速度で印刷しても均一なコーティングが可能となる新しいベアリングユニットとチャンバーブレードを採用している。

 

塚田社長(左)とバウアー社長

塚田社長(左)とバウアー社長

「スピードマスターCX104」の国内初号機の導入を決めた錦明印刷㈱(本社・東京都千代田区)の塚田司郎社長は「当社で稼働してきた両面専用4/4色機の更新時期が訪れた。現代の印刷機は性能・自動化機能・乾燥装置のパフォーマンスが高いので、10年以上前のモデルよりも実生産性が格段に高い。また8色機に入れ替えても、たぶんその印刷機の能力を持て余し気味になる。最新の4色機ならば、10年以上前の8色機で処理していた仕事量の7~8割はいけると踏んでいた。しかし、Push to Stopによる自動印刷をはじめとした機能によって人手をほとんど介さずに仕事を処理できる“スピードマスターCX104”ならば、従来の8色機の仕事の7~8割どころか100%を賄える能力があると判断した。あとは、我々がその能力をどのようにしてうまく運用するかが鍵となるだろう」と導入を決断した背景を表した。

なお錦明印刷では、LED-UV4色機の「スピードマスターCX104-4 ドライスターLED」を10月下旬に設置し、11月から稼働開始する。

 

また、続いて「スピードマスターCX104」を導入する大同至高㈱(本社・愛知県名古屋市守山区)の川瀬康輝社長は「当社の強みは透明フィルムへの印刷、加工となる。今回導入を決めた“スピードマスターCX104”は幅広いさまざまな原反や厚みに対する高い柔軟性を持ち、かつ高レベルのパフォーマンスを発揮してくれる。フィルム原反だからといって準備時間を長くかけるわけにはいかないが、そうした点もデジタル化、自動化といった最新テクノロジーによってさらなる効率アップができると期待している」と述べた。

さらに、㈱山田写真製版所(本社・富山県富山市)山田秀夫社長は、「当社では“感動を届ける山田品質”というスローガンを掲げ、高レベルの品質と生産性を目指している。その要望に応えられる機械として“スピードマスターCX104”の導入を決めた。とくに当社では、図録や美術印刷といった色調のターゲットが狭い仕事をしているが、そのターゲットに色調を到達させるまでの時間が“インプレスコントロール3”の機能によってとても速い。当社は今年で創業100周年を迎えるが、これからの100年も次世代を担っていく子供に心豊かな人間に成長してもらうため、ハイデルベルグを力強いパートナーとして、美しい印刷物を創り続けて感動を与えていきたい」と述べた。

 

 

 

 

 

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