2021年09月16日

㈱アイワード(本社・北海道札幌市中央区北3条東5丁目5の91、奥山敏康社長)は9月13日、同社石狩工場ミューラー・マルティニ社製の製本設備を導入したことを記念する始動式を行った。

 

奥山社長

奥山社長

式の冒頭、あいさつに立った同社の奥山社長は「当社は“ブック印刷を行う上でのお客様の課題を解決する要素技術の開発、イノベーションの歴史”と“ブック印刷作成上の価値観をお客様と共有化してきたパブリックリレーションの歴史”を50年以上の歳月をかけて培ってきた。この“イノベーションとパブリックリレーション”が当社の競争力の源であり、宝でもある。そしてこのたび導入したPURホットメルト糊綴じ機“アレグロ”30鞍、中綴じ製本機“プリメーラ”6鞍は、これからの出版需要に応えられる最新鋭の設備となっている。我々が扱っているブック印刷物は、人の命を守る本、人を育てる本、人の営みを記録する本、社会の進歩に寄与する本などとなる。このような書籍を発行するお客様の価値観とアイワードの価値観が合致させて、パートナーとしてさらに取り組みを強化していこうと思っている」と語った。

 

同社では今回の設備投資により、「製本システムのスマート化」を実現させている。

新規導入したPURホットメルト糊綴じ機「アレグロ」30鞍、中綴じ製本機「プリメーラ」6鞍と、従来から稼働しているPURホットメルト糊綴じ機「ボレロ」21鞍、中綴じ製本機「ブラボプラス」8鞍を、データマネジメントシステム「コネックス」に繋いで、1つのシステムに統合させた。

この結果、従来機ではできなかった、次のような事柄を実現できる条件が整った。

 

アレグロのスタートボタンを押す奥山社長

アレグロのスタートボタンを押す奥山社長

▽1折目から最終折、表紙、見返しなどのジョブパーツを目視やカメラなどで管理するのではなく、すべてのパーツへASIR(アジール)バーコードを印刷しておくことにより、製本工場は刷本対応型工場から戦略的なスマートファクトリーへと転換。

 

▽ASIRバーコードには、版元名、書籍名、何折目といったジョブ番号など、製本加工の品質管理に必要な情報が埋め込まれている。これを製造中にセンサーが読み、データマネジメントシステム「コネックス」が全生産情報を収集する。その内容は、製本進捗状況、稼働速度、製造時間、機械停止要因、エラー発生頻度、損紙数など、ジョブ基本情報にヒモ付けしたデータとなる。

 

▽PURホットメルト糊綴じ機「アレグロ」は、それぞれのユニットを分割して駆動させるモーションコントロールシステムが採用されている。束幅は最小1㍉から最大65㍉までで、ホットメルト糊と開口性・耐久性にすぐれたPUR糊を使い分けられる兼用機となる。最大速度毎時7000冊、丁合ユニット30鞍を活用し、32ページの折丁で960ページの書籍を1度に製造できる。それ以上の厚物製本の場合は、あらかじめ下処理した仮丁合をブックブロックフィーダーからラインへ搬送することで、合本作業の自動化を実現される。検査装置は書籍の天地左右を1冊ごとに測定する寸法検査のほか、重量検査、金属検査を備え、不良品を2ヶ所の排出口からの自動追い出しを行う。

 

始動式のようす

始動式のようす

▽中綴じ製本機「プリメーラ」は全自動シャフトレスのモーションコントロール機で、各ユニットの同時調整、プリセットが可能なので、ジョブ替え時間を飛躍的に短縮することができる。最大A3サイズからA6サイズまでの中綴じ製本を毎時1万4000冊で加工する。デジタルキャリパーによる厚み検査、トリムモニターによるズレ検査、バーコードによる乱丁防止、針金形状検査機も持っている。

 

▽これらの生産情報は、通信機能を搭載したコネックスサーバーを通して、石狩工場内と札幌本社で確認することができる。

 

▽ジョブレポートの自動作成、ジョブ番号一括管理によるリピートオーダーへの瞬時の立ちあげなどを可能にし、「攻めと守りの戦略製本工場」に向けた環境整備が整った。これからの出版需要に応えることができる最新鋭のシステムとなっている。

 

 

五反田専務

五反田専務

今回の設備を納入したミューラー・マルティニジャパン㈱の五反田隆代表取締役専務は「このたび、最新鋭無線綴じ機のアレグロと中綴じ機のプリメーラMCを同時に導入して頂いた。今回の導入機は、これまでの自動セット替えの機能をさらに強化し、初期ヤレの削減とさらなる品質の向上に必ずや貢献するだろう。また、既設機も含めた4台の製本機は接続・連携され、その生産状況を石狩工場はもちろん、札幌本社でもリアルタイムに生産状況を確認することができる。また、最新鋭機2台はデジタル化にもフルに対応しており、近い将来のデジタル印刷機との連携も視野に入れている。当社としても、アイワードと協力してこの石狩工場が日本のこれからの新しい印刷・製本界を引っ張るような工場になるよう、これからも最大限のサポートをしていく」と述べた。

 

 

 

 

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