2015年06月30日

㈱インプレス(関本彰大社長)のシンクタンク部門であるインプレス総合研究所が6月29日に発表した『電子書籍ビジネス調査報告書2015』によると、2014年度の電子書籍市場規模は前年比35%増の1266億円だった。19年度には2900億円規模へ成長する見通しだ。

 

同調査は、「通信事業者」「出版社」「電子書籍ストア」「取次事業者」「ポータルサイト」「コンテンツプロバイダー」等の主要な電子書籍関連事業者へのヒアリング調査、ユーザーへのアンケート等を分析したもの。詳細は7月30日に『電子書籍ビジネス調査報告書2015』として発行の予定。

 

調査結果のハイライトは次の通り。

 

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出典:インプレス総合研究所『電子書籍ビジネス調査報告書2015』

 

 

2014年度の電子書籍市場規模は前年比35%増の1266億円、電子雑誌市場規模は前年比39%増の145億円

 

14年度の電子書籍市場規模は1266億円と推計され、13年度の936億円から330億円(35・3%)増加した。電子雑誌市場規模は145億円(対前年比88・3%増)と推計され、電子書籍と電子雑誌とを合わせた電子出版市場は1411億円となった。

 

電子書籍市場は、スマートフォンやタブレットユーザーの増加をベースに、テレビCM等の広告宣伝による電子書籍ユーザーの拡大、電子書籍ストアや出版社によるキャンペーンの拡大によるユーザーの平均購入量の増加が続いている。
また、ジャンル別には電子コミックが市場を牽引しており、まとめ買いや、ライトユーザー向けの電子コミックも好調が続いている。
その他、無料マンガ雑誌アプリの普及や、電子書籍ストアが提供する電子コミックの無料連載をきっかけに電子コミックの購入に至るケースも増えている。

 

一方、電子雑誌は、配信雑誌数や電子書籍ストアでの取り扱いが引き続き拡大しており、メジャーなコミック誌の月額課金モデルの配信なども始まった。加えて、携帯電話会社などが提供する月額課金の読み放題サービスの利用者が大幅に拡大している。
2019年度の電子書籍市場規模は2890億円に拡大

 

15年度以降の日本の電子書籍市場は今後も拡大基調で、19年度には14年度の2・3倍の2890億円程度になると予測される。

 

今後もスマートフォンやタブレットなどのデバイスの進化や保有者の増加をベースに、認知度の拡大や利便性の向上による利用率の上昇、紙の書籍との同時発売の増加、電子書籍ストアのマーケティングノウハウの蓄積、電子オリジナルのコンテンツや付加価値のついた電子書籍の販売、セルフパブリッシングの拡大などにより、15年度以降も拡大が続くことが予想される。
また、コミックに比べ電子化率も低くシェアも小さい小説等の文字ものの分野においても、著名な作家の電子化作品が増加することなどが予想され、徐々にシェアが大きくなると見られる。

 

電子雑誌は、大画面で高精細なスマートフォンやタブレットの普及をベースに、月額課金モデルのコミック誌や月額定額制の読み放題サービスの利用者の増加が予測される。また、電子雑誌広告市場の形成による電子雑誌配信の本格化なども想定され、引き続き市場の拡大が見込まれる。19年度には510億円程度になると予測され、電子書籍とあわせた電子出版市場は3400億円程度と予測される。

 

 

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