2021年04月14日

PZ126号表紙

PZ126号表紙

月明かりを浴びながら、クロマニヨン人か、縄文人か、卑弥呼の秘書かは知らないが、太古の人たちは月の満ち欠けや、位置を観察して暦を作ったそうだ。そして現代は月明かりをあびることができる時間まで残業して、働き方改革から取り残された労働者たちが、主に印刷会社とその関連会社において、暦を作っているそうである。

 
電子書籍が出現しても家庭には、紙媒体の壁掛け・卓上カレンダーは必ずある。印刷物衰退と言われて久しいなか、カレンダーは数少ない磐石な発行物だ。年末商品の定番であり、コロナ禍で厳しくなったが、企業のあいさつ回りには欠かせないアイテムである。

 
72回を数える印刷業界の代表的なコンクールである『全国カレンダー展』は、毎年秀逸でユニークな作品を選出し、称えている。このカレンダー展を軸にプリントズーム126号では「カレンダー特集」を企画し、暦を多角的に見つめ直す機会を設けた。

 
最上位賞である経済産業大臣賞受賞の常連である『偉人筆跡カレンダー』シリーズのクリエイター中川さくたろう氏と大日本印刷・三浦章正氏からは制作秘話を伺った。
出品者として最も多く内閣総理大臣賞と経済産業大臣賞を獲得している凸版印刷からは、山本暁アートディレクターにカレンダー制作の流れと、入賞作品の解説を語ってもらった。
デザイン界の重鎮・上條喬久氏は、カレンダー展の審査員として審査基準の矛盾点を問題提起した。また世間知らずの記者との芸術論バトル、コロナ禍についての持論も掲載した。
全国団扇扇子カレンダー協議会・高田廣一会長からは、すべての暦の玉を統一する困難さ、名入れカレンダー業界の現状を語ってもらった。

 
彼ら4人のMr. Moonlight(暦職人スペシャリスト)たちの語りは、カレンダー制作者のみならず、全印刷人必読の1冊。
あらゆる印刷業界誌・紙の中で、最もフォトジェニックでアグレッシブかつアナーキーな『プリントズーム』は、すべてのプリントピープルに捧げる決定版! A4判32ページ、1500円。

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