2020年09月30日

東レ㈱本社・東京都中央区、日覺昭廣社長)はこのたび、欧州有数の食品軟包装印刷会社であるスペインのSP Group社と、世界で初めて軟包装印刷分野での100%VOCフリー水なしEB(電子線)オフセット印刷技術の実証に成功した。

この技術はシャープで高精細な印刷品質でありながら、印刷時の環境負荷低減に大きく貢献する。

今後、さらに実証を進め、今年度内の実用化を目指していく。

 

軟包装用印刷には、アジアを中心にグラビア方式が採用されているが、有機溶剤を含むインキを大量に使う。

このことから、大気汚染および印刷オペレーターへの健康被害の原因となるVOCを多く排出することが問題となっており、欧州でもこれらの問題に関心が高まっている。

 

この技術を適用したレトルト包装サンプル

この技術を適用したレトルト包装サンプル

東レ水なし平版は、印刷時にVOCを含む湿し水を用いないことや、製版時にアルカリ現像廃液を出さないなどの特徴から環境に配慮した製品として広く認知され、世界52ヶ国、1500社以上の印刷会社で使用されている。

同社では平成27年から100%VOCフリー印刷技術の開発を開始し、平成29年にはVOCを発生する有機溶剤を含まない液体で印刷機のユニットを洗浄することができる水溶性UVインキを開発してきた。

そして今回、SP Group社と、世界で初めて軟包装印刷分野での100%VOCフリー水なしEBオフセット印刷技術を使用したレトルト食品包装印刷の実証に成功している。

 

東レ水なし平版とSP Group社の協力を得て今回開発した水溶性EBインキを用い、EB硬化を組み合わせたこの技術は、インキ溶剤乾燥、有機溶剤によるインキ洗浄が不要となり、すべての印刷工程において100%VOCフリーを達成するとともに、各国の食品包装規制にも準拠している。

 

 

 

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