ローランド ディー.ジー.㈱(本社・静岡県浜松市北区、田部耕平社長)は、プリンター間のカラーマッチングを手軽に行うための濃度計「VW-S1」を9月16日に発売開始した。
同社製インクジェットプリンターに標準付属されている出力用ソフト「VersaWorks6」の機能のひとつに、プリンター間の色の個体差を補正する「カラーマッチング機能」がある。
この機能は、色を合わせたいプリンターでそれぞれ同じカラーチャートを印刷し、その結果を測色計で測定することで、個体差を数値で比較して自動調整する。
このプロセスで必要不可欠な測色計は、これまではユーザーが別途購入する必要があったが、一般的な市販品は十数万円以上の投資が必要となる。
今回発売開始した新製品「VW-S1」は、導入しやすい価格と誰もが簡単に使える操作性をコンセプトに開発された、「VersaWorks6」のカラーマッチング機能専用の濃度計。
色合わせに必要となる濃度測定に機能を特化することで、一般的な測色計の約1/2の低価格を実現している。
また、「VersaWorks6」の画面上で指示されたカラーチャートの該当色に「VW-S1」の先端部を当ててボタンを押すだけのシンプルな操作性もあわせて実現。
4色のカラーチャートの場合で約1分半、6色のカラーチャートの場合でも約2分という短時間で測定が行える。
さらに、本体は小型ペンライトのような超コンパクトサイズとなっているため、扱いやすく、持ち運びも便利なので設置場所を心配する必要もない。
同社の高橋康司プロジェクトマネージャーは「ひとつの仕事を複数台のプリンターを使って分担する場合、それぞれのプリンターの出力結果ができる限り均一であることが求められる。この“VW-S1”を使えば、誰もが手軽にカラーマッチング機能を利用できるようになり、一貫した色表現による安定した出力業務がより身近になる。また、経年変化やヘッド交換などで導入時と微妙なズレが生じてしまったプリンターを元の色に合わせることも可能となる」と述べている。