2020年09月03日

川島工場で行われた実演見学会

紅屋オフセット川島工場で行われた実演見学会

紅屋オフセット㈱(本社・東京都文京区大塚3の20の1)、㈱朝日プリンテック(東京都中央区築地5の3の2)、サカタインクス㈱(東京本社・東京都文京区後楽1の4の25、日教販ビル)の3社は8月7日、埼玉県比企郡川島町の紅屋オフセット川島工場で商業用オフ輪向け「ローラ再生装置(ARS)」の実演見学会を行った。当日はオフ輪印刷会社の工場長ら印刷作業に従事する人たちを招き、同装置の概要説明と実演を通して、省エネ・省資源・コスト削減などの効果をアピールした。
実演見学会では、紅屋オフセットの今井敏義社長、サカタインクスの芳村嘉也上席執行役員情報メディア事業部長兼印刷ソリューション部長があいさつしたあと、朝日プリンテックの村瀬岳彦役員待遇営業担当兼技術・システム担当が装置の概要を説明し実演を行った。

 

 

新聞輪転用は20数台が稼働 商業オフ輪用を新たに製品化

 

 

ローラ再生装置は、輪転機の中でインキや水を受け渡したり、練ったりするゴムローラが劣化した際、新品同様に蘇らせる装置。朝日新聞社とそのグループ会社である朝日プリンテックが新聞輪転機用に開発した。ゴムを再生する特殊溶剤や、装置の操作を簡単にすることにより、印刷現場で再生できるようにした。現在、同社および国内の新聞社や新聞印刷会社で20数台が稼働しているという。
こうした中、朝日プリンテックでは、1年半ほど前から顧客の要望に応えて商業用オフ輪向けローラ再生装置の開発に着手し、製品化に成功。紅屋オフセットがローラ再生装置を納入したのは6月末。7月から本格稼働に入っている。
同装置の仕組みは、再生するローラに表面加工した鉄ローラを押し当て、加圧とともに回転させながら溶剤を塗布する。ゴムのスポンジ効果によって、加圧された表面から溶剤が浸み込み、ゴムの膨潤により硬度と径を復活させる。
同時にローラにグレーズ(インキカスや紙粉など)除去用部材を接触させ、表面に付着した不純物を除去。ローラには、横方向への揺動機能を持たせ、溶剤の均一性やグレーズの除去効果を向上させる。ゴムローラ1本当たりの再生時間は約30分。
従来、ローラの劣化したゴムは廃棄となり、専門業者に新品のゴムに巻き替えを依頼していたが、印刷現場でゴムローラを再生することにより、コスト削減と巻き替え時間の短縮が可能になった。装置は三菱重工および小森コーポレーション製の商業オフ輪に対応。
紅屋オフセットが導入した装置では、4種類のプログラム(A輪・B輪それぞれのローラの径の大小)を設定している。プログラムは溶剤の量やグレーズ除去の時間など、ユーザーの実情に応じられるよう10種類ある。

 

 

今井社長「同業者にローラ再生サービスを提供」

左から芳村嘉也、今井敏義、村瀬岳彦の各氏

左から芳村嘉也、今井敏義、村瀬岳彦の各氏

なお、見学会に合わせて共同記者会見が行われ、それぞれ次のようにコメントがあった。

 

 

今井社長 ゴムローラ1本再生するのに約30分。2本で1時間かかる。計算上、ある程度の台数のオフ輪を保有していないと採算的に厳しいと思う。同業者にローラ再生のサービスを提供していきたい。
芳村上席執行役員 新聞オフ輪で実績のある装置を、満を持して商業オフ輪向けに提供する。印刷品質に影響を及ぼすのは、ローラに付着したグレーズである。ローラ再生だけではなく、グレーズ除去の効果もある。
村瀬役員待遇 用紙が異なるため、商業オフ輪の場合は新聞オフ輪より、多くのグレーズが発生する。新聞と同じ30分で再生できるかどうか不安だったが、検証の結果、プログラムを変更することによって達成できた。

 

 

 

 

PAGE TOP