2020年07月30日

大日本印刷株式会社(DNP)は、目線の動きを誘導するようなレイアウトを自動的に行うことで、文章の読みやすさを高める技術「読書アシスト」の研究・開発に2012年から取り組んでいる。DNPは資本提携している日本ユニシスと共同で、今回、専用サイト上で同技術によって無料の青空文庫の小説を変換後のレイアウトで閲覧できる実証実験を行う。この実験を通じて、読みやすさに関する利用者の声を集め、今後の商品化や機能拡張に活かしていく。
 
実証実験の日時 : 2020年7月10日(金)~9月30日(水)
専用WebサイトのURL:https://read-assist-dxn.web.app/

 

 

(「読書アシスト」のレイアウト表示に必要なプラグインソフトウェアも無償提供する)

(「読書アシスト」のレイアウト表示に必要なプラグインソフトウェアも無償提供する)

 

 

【「読書アシスト」の主な特徴と表示方式】
「読書アシスト」は、独自の文章表示アルゴリズムによって、読んでいる最中の目線の動きをスムーズに誘導し、読むスピードを向上させる文字レイアウト変換技術。日本語文における文節(意味のまとまり)ごとに目線を上手に動かせるように、文字配置や改行位置を調整することで、読むスピードが低下する要因となる、余分な目線の動きを減らす。DNPは2012年に、公立はこだて未来大学と共同研究を開始し、文章を読み進める際の人の視覚や認知のメカニズムを踏まえて「読書アシスト」を開発した。
同技術を適用したレイアウトでは、1分間に読める文字数が、一般的に400~600字程度であることに対して、特別な速読の訓練をしなくても、最大で1000文字程度まで、約1・5~2倍のスピードに向上させることができる。

 

 

20200710_dnp_2

①文字のベースラインを文節(意味のまとまり)単位で階段状に下げていく

②文節を分断しないよう改行位置を調整

③段落単位で行頭を階段状に一字下げ

④画面幅や文字サイズに応じて行間・行長・背景色などを調整

 

 

【実証実験の概要】
DNPは、2010年から電子書籍等を提供するハイブリッド型総合書店hontoを運営しており、そのサービスの一環として、スマートフォンやタブレット端末で読みやすいテキスト表示の技術を研究してきた。近年、多様な情報機器で文章を読むことが多くなり、さらに新型コロナウイルスによる外出自粛で自宅での読書や学習、テレワーク等が増えており、文章を速くたくさん読みたいというニーズが高まっている。こうしたニーズに対してDNPと日本ユニシスは「読書アシスト」の技術を使った実証実験を行い、利用者の読書や学習などの効率性向上や新たなニーズを探っていく。
 

今回の実証実験では、専用サイトとプラグインソフトを無償で利用できるようにして、利用者が準備した任意の文章を「読書アシスト」で読みやすく変換する。また専用サイト上で、変換表示した小説作品が閲覧できる。芥川龍之介「蜘蛛の糸」や太宰治「走れメロス」のほか、順次作品を増やしていく。この実証実験を通じて、読みやすさに関する利用者からの要望などを収集し、今後の商品化や機能拡張に活かしていく。
 
 

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