エプソンは、商業・産業向け大判インクジェットプリンターSureColorシリーズの新製品として、①シリーズ初となる76インチに対応した昇華転写プリンター「SC-F10050」、②2色の蛍光インクを搭載した昇華転写プリンター「SC-F551」、③高速プリントと高耐久性を両立したガーメントプリンター「SC-F3050」--の3機種を、7月29日から順次発売する。
また、大判インクジェットプリンターを使用する生産現場の課題を解決し、業務の効率化を支援するクラウドサービス「Epson Cloud Solution PORT」を7月15日からサービスを開始する。
「SC-F10050」はシリーズ初の76インチに対応した昇華転写プリンター。
4.7インチのPrecisionCoreマイクロTFPプリントヘッドを4個搭載。
最速の1.1passモード(300×600dpi)で毎時約255平方㍍、実用画質の3.1passモード(600×600dpi)では毎時約103平方㍍という高速印刷を実現している。
高効率のヒーターに加え、温風を印刷面にあてるドライヤーを標準装備。
高い乾燥性により高速印刷時でも巻き取り時のインク裏写りを軽減している。
また、プリンターを安定して連続稼働させるため、プリント時のノズル抜けを未然に防ぐクリーニング機構を採用。
プリンター背面のメディアクリーナーがドット抜けの要因となるゴミや埃のプリンター内部への侵入を防いでプリントミスの発生を未然に防ぎ、プリンター内部に入り込んだ埃も吸引ファンが排出を促す。
さらに、ヘッドクリーニング時には布ワイパーがノズル抜けの主要因となるゴミや埃をヘッドから除去するなど、ノズル抜けに対するさまざまな対策をとっている。
10㍑または3㍑のカートリッジを1色あたり2本、各色最大20㍑のインクが装着可能な大容量インク供給ユニットを標準装備。
1本ずつインクを消費し、空になったカートリッジは印刷中でも交換可能。
また、メディアの直径や重量などのさまざまな状況をリアルタイムで感知・制御し、紙の張力をつねに一定に保つオートテンションコントロールを搭載。
紙種を問わず安定かつ正確に紙を搬送するので、安心して連続印刷することを可能としている。
「SC-F551」は、現在発売中の昇華転写プリンターの24インチ対応デスクトップモデル「SC-F550」の基本機能はそのままに、A1サイズの昇華転写プリンターでは初めて蛍光イエローと蛍光ピンクの蛍光色に対応。
鮮やかでデザイン性の高いスポーツ用ユニフォームをはじめ、ネオンカラーのアクセントが効いたグッズの製作など、目を引く印刷を可能としたモデル。
4.3インチの大型タッチパネルで印刷までのガイドや消耗品の残量、エラー状況について直感的な操作で確認可能となっている。
「SC-F3050」は、大型プリントヘッドを2個搭載し、高速印刷を実現したガーメントプリンターのフラッグシップモデル。
濃色生地へのプリントで1枚あたり(出力画像サイズ約346×408㍉)約52秒と、「SC-F2150」と比較して約3倍以上の高速印刷を実現している。
カラーインク、ホワイトインクそれぞれ専用の大型プリントヘッドを搭載。
ノズル抜けを自動的に検知して画質を調整するノズル抜け自動検知機能も搭載し信頼性を高めている。
カラーインク各色1500㍉㍑、ホワイト インク1500㍉㍑×2パックの大容量インクパックを収納できる大容量インクサーバーを採用し、大量印刷でも安心して使うことができるとともに低ランニングコストとインク交換頻度低減を実現している。
「Epson Cloud Solution PORT」は、同社製の大判インクジェットプリンターを活用するためのクラウドサービスのプラットフォーム。
ユーザーのスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を含めたマルチデバイスに対応し、さまざまなシーンで利用できる。
今回、クラウドサービスの第1弾として、接続されているすべてのプリンターの稼働状況や印刷実績などの状況を可視化し、生産の最大化を支援する。
また、プリンターの稼働状況を同社が遠隔でモニターすることで、従来の電話サポートでは難しかった適確な故障診断が可能になり、問い合わせにかかる時間短縮にもなる。
さらに、プリンターの稼働実績をレポート形式で閲覧可能。日々の生産状況を分析し、機種別の偏り改善やプリンターの待機時間の削減、生産の効率化に役立てることができる。