2020年07月13日

セイコーエプソン㈱(本社・長野県諏訪市、小川恭範社長)の社員3人によるインクジェットプリンターの「位置ずれに対するロバスト性(=ドットの着弾位置ずれ発生時のざらつきやむらの発生がとても少ないこと)向上ハーフトーン技術の開発」が、一般社団法人日本画像学会の「令和元年度技術賞」を受賞した。

今回の受賞理由は、インクジェットプリンター印刷時、さまざまな要因で引き起こされるインクドット着弾位置の微妙なずれによる印刷品質の低下を、この画像処理技術を用いることで複雑な調整をせずにソフトのみで抑制することを可能にしたことが評価された。

 

この技術は、平成18年以降に発売した同社製インクジェットプリンターに順次採用されており、安定した印刷品質の提供に貢献し続けている。

プリントヘッドのノズルの高密度化への対応力も高く、同社のコアデバイスであるPrecisionCoreヘッドの実用化にも貢献しており、ヘッド外販やオープンイノベーションによる市場開拓、新市場創出の可能性も広げた。

 

この技術の詳細は次のとおり。

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200713_h多くのインクジェットプリンターが採用しているシリアルヘッド方式は、プリントヘッドを用紙上で左右に往復搬送移動(往走査・復走査)しながらインクを吐出し、給紙される印刷用紙上に極めて薄いドット層を堆積させることで高画質印刷を行う。

しかし、インクジェットプリンターに加わるさまざまな要因(本体へのわずかな振動や印刷用紙の素材差、プリントヘッド搬送速度差など)により、プリントヘッドの往走査と復走査でインクの着弾位置が狙った場所からずれてしまい、ドットの重複やにじみが生じて印刷が不鮮明になってしまうことが課題だった。

この技術では、往走査・復走査それぞれのドット層の偏りをコントロールすることで、外的要因による不可避なインクドット着弾位置のずれが生じても、印刷のざらつきやむらを発生しにくくし、印刷品質の低下を抑制することが可能としている。

 

 

 

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