2020年05月12日

独・ハイデルベルグ社では、ハイデルベルグクラウドに接続された世界各国で稼働しているあらゆるグレード/サイズの枚葉オフセット印刷機の稼働データを基に、その集積されたビッグデータから分析した「Print Media Industry Climate Report(印刷業界状況報告)」を公開した。

このようなレポートを公開したのは世界で初めての試みで、新型コロナウイルス感染症が拡大している中での印刷産業の状況をすべての印刷産業人が的確に捉えることで、印刷会社が次なる施策を打つためのヒントとして活用されることを狙っている。

 

20200428_PMI_Report_Heidelbergこのデータは、ジョブデータを匿名化した世界中で稼働する、無作為抽出された約5000台の印刷機の稼働実績を分析したもので、▽パッケージ・ラベル印刷、▽商業印刷--の各市場セグメントにおける生産量の変化を毎週更新している。

セグメント別の約50ヶ国のデータは世界地図で表示され、それぞれの国に示された色によって現在の生産の見込みが昨年と比較してどのくらいのレベルにあるのかを示している。

そのレベル分類は、新型コロナウイルス感染症が生産に深刻な打撃を与えている「1」から、昨年のレベル以上の生産をしている「8」までの段階に分けられており、昨年と同レベルは「7」と分類されている。

 

同社のライナー・フンツドルファーCEOは「Print Media Industry Climate Reportによって、我々はユーザー各社の仕事の状況、活気、鼓動に触れることができる。このレポートは、とくにこのコロナウイルス感染症が拡大している間、印刷会社をサポートするために毎週更新していく。印刷業界のすべての人々にとって、どの市場、どの地域が現在もっとも影響を受けているのかを理解することが重要となる。このレポートのベースとなるデータは、ハイデルベルグクラウドに接続されているすべての印刷機からクラウドに送信され、クラウドに蓄えられたものとなる。我々はこの情報を業界のためにアクセスを制限することなく公開する。これにより、世界中の印刷組合やパートナーと情報交換できることを嬉しく思う。我々はみなさんとともにこの危機を乗り超える」と述べている。

 

印刷業界の概要をタイムリーに提供する「Print Media Industry Climate Report」で発見・分析された、過去4週間における大きな傾向は次のとおり。

新型コロナウイルス感染症拡大の間、中国における印刷生産は通常から最大で80%も落ち込んだが、感染者数が減少するとともに生産量が回復し、今では商業印刷/パッケージ・ラベル印刷の両分野ともに昨年のレベルまで戻っている。

パッケージ・ラベル分野は新型コロナウイルス感染症が拡大傾向にあっても、主に食品、医療関係パッケージの需要増加によってとても安定している。しかし、インドで発生しているような紙生産の停止などによる国単位での供給問題が、この分野に対してもネガティブな影響を与えている。

世界の印刷生産量は、3月半ばまでは安定していて昨年を上回っていた。しかし、新型コロナ感染症の発生および拡大、そして各国における封鎖措置によって世界中の印刷生産量は減少し、とくに商業印刷市場で大きな減少をもたらした。

 

 

 

 

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