2020年01月22日

㈱日本HP(本社・東京都江東区、岡隆史社長)は1月21日、東京・千代田の東京會舘で報道関係者向けの事業説明会を開催した。

 

岡社長

岡社長

会の冒頭、あいさつに立った同社の岡社長は、「グローバルでの昨年度の業績は、売上が前年比2%増の約6.4兆円で利益は約4700億円と、事業全体が堅調に推移した。ただ前々年から前年の売上推移は10%超の伸びだったので、それと比較すると鈍化している。その背景として個人向けやオフィスプリントにおけるペーパーレス化の動きがあり、それがプリンター事業でのマイナス要因となった。ペーパーレス化はこの先も進んでいくと予測しており、それに備えて新しい成長事業を作ろうとしている。その1つが商業印刷や産業印刷分野、3Dプリンター分野である。デジタル印刷では既存のアナログ印刷ではできないような、自動的にいろいろなものを印刷したり管理できる仕組みやソフトを提供する。また、これまでは踏み入れていなかったが、新興国を中心とした人口増によって市場拡大が見込まれるファション・衣服分野にも新たに踏み出すべく、デジタルテキスタイル印刷用の新製品・新ブランドを投入した。この分野への集中投資を行っていくことを将来の方向性として定めており、我々の製品で作ることができるメディア・対象を広げていくために技術レベルを上げていく」と述べた。

 

 

デジタルプレスビジネスでの具体的な事業展開について同社デジタルプレス事業本部の岡戸伸樹常務執行役員が説明に立ち、「デジタル印刷はどの市場分野においても高い成長が見込める。その中で、テキスタイル市場という新しい分野への“新規”参入、オフセット印刷を中心としたアナログ方式からの移行を進めることによるデジタル印刷分野の“成長”の促進、デジタル印刷による各個々人に向けて最適化した印刷物の制作による“豊かな体験創出”という3つを大きな柱としていく」と方針を示した。

 

岡戸常務執行役員

岡戸常務執行役員

『新規』については、昨年から発売開始したメンテナンスフリーで、かつ高速で正確な色合わせができるテキスタイル向けインクジェットプリンター「HP Stitch5000」をもって、とくに急速にデジタル化が進むファッション/スポーツウェアなどの市場へアプローチしていく。

『成長』については、瞬発力と高速・大量生産性を兼ね備えるインクジェットデジタル輪転機「HP PageWide Web Press」をもって、必要な時に必要な量の書籍を店頭に届けることで、書籍の販売ロスの最小化を図る新しい書籍流通のビジネスモデルを推進する。また、段ボールにデジタル/インクジェット印刷をすることによって、段ボールを起点とした包装市場の変革を推し進める。具体的には、段ボールにカラフルな加飾をすることで店舗マーケティングに活用したり、バリアブル印刷でナンバリングをすることによる偽造防止やトレーサビリティへの活用など、単なる包装材を超えた段ボールの情報伝達メディア化を提案し、サプライチェーン全体を変革する取り組みを展開していく。

『豊かな体験創出』については、飲料のラベルをバリアブル印刷した事例や受け手ごとに内容を最適化させたDM事例を紹介したほか、シルバーインキによる高級感の付与、スクラッチインキや不可視インキを活用したアプリケーションによって、紙媒体/印刷物特集の価値の再定義を提案し、デジタル印刷の普及を加速させていく。

 

そして最後に岡戸常務執行役員は、「今年はdrupa2020が行われる。サッカーグラウンド程の広さのブースを構え、近未来のデジタル印刷社会の姿、印刷業界がデジタルトランスフォーメーションした世界をそこに具現化する。そして、HPこそが印刷業界のデジタルトランスフォーメーションを推進する企業だというメッセージを強力に発信する」と結んだ。

 

 

 

 

企業 技術・製品-関連の記事

PAGE TOP