2019年11月15日

㈱共進ペイパー&パッケージ(本社・兵庫県神戸市、鍛冶川清司社長)が、ハイデルベルグ社製のB1判インクジェットデジタル印刷機「プライムファイア106」の国内初号機を導入した。

11月7日、千葉県千葉市のの同社関東工場でその起動式が執り行われた。

 

同社は昭和23年に創業し、紙器・段ボールケースなどの印刷・製造・販売をメーンに展開しており、国内6工場・海外2工場で約300人の従業員を擁する。

単にパッケージの印刷・製造だけにとどまらず、企画・設計・デザインからパッケージ製作、その外箱の製造、製造した製品のセットアップなどにいたる関連・周辺サービスまでも一手に提供する「トータルパッケージシステム」を標榜、展開している。

同社では6年前から新規事業として、デジタル印刷技術を活かした、パッケージの印刷通販サービス「ハコプレ」を展開し、これまでにはなかった革新的なWeb to Packビジネスを確立させている。

 

共進ペイパー&パッケージが導入した「プライムファイア106」

共進ペイパー&パッケージが導入した「プライムファイア106」

そのような同社が今回導入した「プライムファイア106」は、ハイデルベルグ社が富士フイルム㈱および富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ㈱と共同開発して、drupa2016で発表したB1判インクジェットデジタル印刷機。

機械本体は「スピードマスターXL106」をベースにしており、フィーダー、プレコンディショニングユニット(インク定着性を良くするための下地処理)、インクジェット印刷ユニット(7色分)、乾燥ユニット、コーティングユニット(全面およびスポットも可)、乾燥ユニット、デリバリー、コントロールコンソールという構成となる。

生産性は毎時2500枚、対応用紙厚0.2~0.6㍉。

インクジェット印刷ユニットではCMYK+オレンジ+グリーン+バイオレットの7色マルチカラー印刷によりオフセット印刷よりも大幅に広い色再現領域があり、パントンカラーの95%の領域の色再現性を持つ。

解像度は1200×1200dpiで、菊全判用紙1枚あたり120億ドロップの液滴を完全制御することで高い次元の色安定性を実現している。

使用する水性顔料インクは脱墨性があり印刷物のリサイクル性という点にも配慮されている上、食品包装や医薬品の紙器パッケージに適した安全性も兼ね備えている。

 

バウアー社長(左)と鍛治川常務

バウアー社長(左)と鍛治川常務

会の冒頭、あいさつに立ったハイデルベルグ・ジャパン㈱のヨルグ・バウアー社長は「国内初号機、世界でもまだ7台目となるこの“プライムファイア106”から作られる新しいアプリケーションと製品によって、新たなビジネスチャンスを共進ペイパー&パッケージとその顧客に提供できることは喜ばしいことだ。共進ペイパー&パッケージはすでに、オンラインで箱のデザインや注文が簡単にできる革新的なWeb to Packビジネス“ハコプレ”を成功させており、“プライムファイア106”はそのビジネスのさらなる拡大に役立つだろう。また我々にとっても、日本の先進的なユーザーから品質と生産性におけるニーズを学ぶことができる有益な機会となる。我々はこれからも共進ペイパー&パッケージのビジネスを100%サポートしていき、生産性と品質において今後もますますWIN-WINの関係になることを確信している」と述べた。

 

パッケージで多用される特色表現も広い色領域で対応

B1サイズの利点を活かした紙袋やポスターなどの新規ジャンルも開拓

 

同社の鍛治川和広常務(ハコプレ事業部長)は、「プライムファイア106」導入の狙いと、同機を活用した新たなビジネスモデルのプランについて語った。

その概要は次のとおり。

 

デジタル印刷技術を駆使して展開しているハコプレ事業では、これまではB2判インクジェット印刷機が最大サイズの印刷機だった。

このサイズだと仕事全体の9割程しかカバーできず、また特色対応も難しい。

今回の「プライムファイア106」導入によってサイズの問題もなくなって100%の仕事にデジタル印刷で対応できるようになるとともに、特色再現もできるようになる。

 

また、パッケージ印刷用途だけでなく、この「プライムファイア106」の能力をもって新たな事業領域へ進出していく。

その1つが紙袋の印刷通販サービスとなる。

世界的な脱プラスチック化の動きもありこの分野の成長が期待される上、紙袋でもっとも需要があるサイズはこれまでのB2判印刷機では製作することができないのだがB1判印刷機だと対応できる。

したがって、そのサイズの紙袋を小ロットで製作できる唯一のメーカーとして市場を作っていく。

 

パッケージ製作の周辺には、店頭で使われる什器やポスター、紙袋、段ボール、等身大ボード、バナー、POPなどの多くの印刷物があるが、これらのデザインは製品パッケージのデザインに合わせる形でなされている。

そこで、最初のパッケージ製作の部分を手掛けている我々が、デザインの活用や色合わせの部分でもなにがしかの提供ができるので、その周辺部分もやっていきたいと考えている。

そこで小ロットになりがちなこれらの店頭ツールについても、新サービスPPP(Pop Play Professional)を提供開始し、「プライムファイア106」で対応していきたい。

 

 

 

 

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