2019年10月18日

浅野健氏

浅野健氏


 
令和元年度東京都功労者に印刷業界から産業振興功労として元東京都印刷工業組合理事長・現参与理事の浅野健氏(㈱金羊社代表取締役会長)が選ばれた。
 
浅野氏は、10月1日午後2時20分から新宿区西新宿の都議会議事堂1階都民ホールで行われた表彰式(午後の部)に出席し、小池百合子東京都知事から功労者表彰状と記念品を贈呈された。
 
浅野氏は、平成14年5月から2年間東京都印刷工業組合副理事長、全日本印刷工業組合連合会常務理事を努めた。その際、電子媒体の伸長や平成9年をピークに印刷産業の出荷額が減少を続けていることに危機感を持ち、従来の受注型印刷業からの脱却を目指して、「『主役』は消費者に変わり、『競争相手』は同業他社だけでなく他業種となり、従来とは違った『スピード(速度)感』が重視される」という「主役」「競争相手」「速度」の3つの変化をキーワードとする「業態変革」に取り組んだ。
 
平成16年に東京都印刷工業組合理事長、全日本印刷工業組合連合会会長に就任すると、「業態変革」のコンセプトを示したテキスト「業態変革推進プラン―全印工連2008計画―」を発行し、平成16年10月に「全印工連2008計画―キックオフ大会」と位置づけた全日本印刷文化典香川大会で同計画の概要を発表、その後全国30カ所以上で説明会を開催した。また、東京都印刷工業組合は、平成17年2月を「業態変革推進月間」と位置づけ、浅野氏自身が講師となる「浅野理事長に聞く『業態変革にどう取り組むか』」と題した説明会を計4回開催するなど、組合員に「業態変革」の推進を奨励した。こうした取り組みによって、組合員の「業態変革」への取り組みが広く浸透し、全印工連が実施する「印刷業経営動向実態調査」では、東京都における印刷業者のソフト・サービス分野の売上高は、1・4%(平成14年)から7・2%(平成29年)の5倍以上に伸びるなど、印刷業のソフト産業化・サービス産業化は大きく進展した。
 
さらに、浅野氏は、組合員の減少と印刷業のサービス産業化・ソフト産業化により賦課金収入が大きく減少すると予測し、組合財政の健全化に着手した。
 
社会環境が大きな変貌を遂げる中で、東京都印刷工業組合自体の変革と広範な組合員の要求に応えることを目的として、平成17年度に「組合運営・財政対策プロジェクト」を組織した。プロジェクトでは、従来型の総花的な事業運営のあり方及び健全な財政のあり方について検討を行い、事業の見直しを図った。その結果、平成18年度には、平成16年度比で事業費用の1・6%にあたる235万8000円の支出削減を実現した。
 
また、賦課金算定方法は、平成17年度まで「均等割」「設備指数割」「規模割」の3要素により算出していたが、平成18年度から「設備指数割」を賦課金算定要素から除外し、「均等割」「就業人員割」の2要素による賦課金算定方式へと改定を行った。
 
賦課金の値上げを行わずに、わかりやすい簡易な算定方式へ改定し、安定的な賦課金収入を確保したことは、賦課金収入の減少による組合の機能低下を回避させると同時に、組合員の東京都印刷工業組合に対する信頼度の向上にも大きく貢献し、組合財政の健全化により東京都印刷工業組合および組合員企業それぞれの健全経営にもつながる大きな成果となった。
 
 

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