2019年10月30日

ハイデルベルグ・ジャパン㈱(本社・東京都品川区)10月30日から11月1日までの3日間、「Behind The Scenes-Push to Stopを実現するためには何が必要か?」をテーマに掲げたオープンハウス「Push to Stop2019」を開催している。

昨年のオープンハウスでは、菊全判両面兼用8色印刷機「スピードマスターXL106-8」で30分に12ジョブを印刷したデモンストレーションを中心に、プリプレスからポストプレスまでプリネクトで統合されたハイデルベルグのPush to Stopテクノロジーを紹介したが、今回はもう一歩踏み込んでPush to Stopを実現するにはなにが必要になるのか、印刷会社が抱えている問題を共有しながらそれを解決するための製品やサービスを紹介した。

 

今回のオープンハンスでは、印刷会社内で起きがちな問題・課題として、▽デジタル化による校正のやり取りの効率化、▽印刷ジョブに関する情報を、工程を超えて共有することによるプリセットの効率化、▽工程間で生産能力が異なることによるボトルネックや中間製品滞留の解消、▽POD機の品質安定性およびPOD機ならではのアプリケーション製作による稼働率向上、▽印刷機資材の適切な交換時期やメンテナンスをすることによる生産性向上、▽日報の作成やとりまとめ、報告資料作成の手間を解消する自動データ収集・分析--の6つを挙げ、それぞれに応じたソリューションを紹介した。

 

Push to Stopテクノロジーによる印刷機の連続自動運転のデモンストレーションのようす

Push to Stopテクノロジーによる印刷機の連続自動運転のデモンストレーションのようす

その中の1つ、『印刷ジョブに関する情報を、工程を超えて共有することによるプリセットの効率化』という点については、菊全判6色コーター付印刷機「スピードマスターXL106-6+L」を使い、ジョブ情報を受け取った印刷機が自律的にジョブ替えから色・見当合わせを行って本刷りを開始し、刷了後にはまた自動でジョブ替え、色・見当合わせ、本刷りを行っていく自動運転を披露。

また断裁工程についても、作業前に実際に断裁する印刷物の仕上がり寸法を測ったりすることなく、製版部門の寸法情報を基にして「ポーラー115PROコンピュカット付」で断裁プログラムを作成し、効率的な作業ができるところを示した。

さらに、異なる数量の仕事を効率良く付け合わせ面付けするソフトの機能と連動して、複数ジョブのコスト最適化や印刷のしやすさなどを自動で勘案したギャンギングで印刷した後に、適切な断裁順を示すフローも紹介した。

 

また、『工程間で生産能力が異なることによるボトルネックや中間製品滞留の解消』という点については、枚葉オフセット印刷機に比べると折り機は生産性が劣るが、「スタールフォルダーKH82-P」では上流工程から受け取ったデータを基に自動セット替えをして、A4判16ページの折丁を毎時1万5000枚のスピードで生産できることから、1台の印刷機に対して複数台の折り機で対応するのではなく、1台でも対応できてボトルネックが発生しないところをアピールした。

 

自動ギャンギングによる効率的面付けを施した製版情報を受け、効率的な断裁プログラムを作成して断裁作業の効率化も図ることができる

自動ギャンギングによる効率的面付けを施した製版情報を受け、効率的な断裁プログラムを作成して断裁作業の効率化も図ることができる

そのほか、菊全判サーマルCTP「スープラセッター」に、プレートをパレットに載せたまま装填できる「オートパレットローダー」や、露光・出力後に自動で版曲げ作業を行う「オートベンダー」などの周辺装置を紹介したほか、使われる印刷機ごとのスタッカーに仕分けて排出し、それを印刷機のそばまでAGVで搬送するフローも披露した。

 

デモンストレーションのほかに、同社がさきごろ開始した、ユーザーが印刷機を購入するのではなく、印刷した用紙枚数に対して月次課金される使用・導入形態「サブスクリプション契約」について解説するセミナーも開講。

その全容を詳細に説明するとともに、このような契約・導入形態を採ることのメリットや実際の運用法、海外ユーザーの事例や感想の声などを紹介した。

 

 

 

 

 

イベント 技術・製品-関連の記事

PAGE TOP