㈱ミヤコシ(本社・千葉県習志野市、宮腰亨社長)は10月23・24日の両日、千葉・八千代の同社POD開発事業部クリーンルーム/デモルームで「紙ストロー生産機 内覧会」を開催した。
2日間で約220人の来場者が訪れたこの内覧会では国産初となる紙ストローの量産製造機「STO-001」を披露。
印刷機製造の中で培ってきた用紙搬送・加工技術をベースに、これまでの機械にはない水準で高品質な紙ストローを安定生産できるところをアピールした。
内覧会の冒頭、あいさつに立った同社の宮腰社長は「約1年前、食品包材の仕事をしているお客さまから“紙ストローに関する問い合わせがとても増えているが、ミヤコシでは紙ストローの生産機を製造・開発する気はないか?”という打診を頂いたのが、この機械を開発するきっかけとなった。今回披露する紙ストロー生産機は、当社がこれまで手掛けてきた分野とはジャンルが違うため、内覧会を開いても小規模なものになると予測していたが、220人もの来場者が訪れてくれたので、時代の潮流に乗れているという自信を持てた。つねづね、機械メーカーとして環境問題に対してなんらかの貢献ができないかと模索していたが、この機械が環境問題を解決する一助になれれば嬉しく思う」と、紙ストロー生産機開発の背景と狙いを表した。
今回披露した。「STO-001」は、最高生産速度毎分150本(6φ×200㍉のストロー生産時)、給紙リール数は3本(オプションで最大5本)、製造可能なストロー内径は6~10φ、ストロー長は120~225㍉、ワンマンオペレーションが可能な仕様となっている。
生産の簡単な流れとしては、①リールスタンドから給紙、②グルーユニットで糊や滑り材を塗布、③フォーミングユニットでは、リールから給紙されて糊などが塗布された3本の紙を鉄芯に巻き付け、撚り合わせる、④カッティングユニットで、設定したストロー長さに断裁――という過程を経る。
機械および使用する資材はともに世界各国の食品衛生法に準拠している。
同社で選定した資材の場合、紙ストローの耐水時間は約3時間程度となる。
また、印刷機の製造・販売でも同社の大きな特徴である、個々のユーザーからのカスタマイズ対応や、追加オプションなどにも柔軟に対応するほか、国内のメンテナンス体制も整えられている。