2015年06月02日

ブラザー工業㈱(小池利和社長)が3月11日に発表した英国の産業用プリンティング企業Domino Printing Sciences plc(Domino社)の買収が6月11日に完了する予定だ。買収価格は約10・3億ポンド(約1890億円)と想定されている。

Domino社は、1978年に創業され、インクジェット、レーザー、サーマル・トランスファーの技術を用い、ペットボトルや食品の包装に、賞味期限、ロット番号などを印字する「コーディング・マーキング」分野およびラベルなどの商品パッケージへのデジタル印刷の分野で世界的に事業を展開している英国の上場会社。

 

Domino社の印刷機器および付随するシステムは、飲料・食品会社や製薬会社その他産業の製造・包装現場で使用される。同社は、コーディング・マーキング分野においては世界でも有数の企業であるとともに、デジタル印刷の分野において独自のインクジェット技術などを用いながら事業成長を目指している。Domino社の製品は、英国だけでなく、欧州、アジア太平洋、米州、中東・アフリカの140以上の国と地域で販売されており、従業員数は全世界で2300人を超える。

 

ブラザー工業は、Domino社を買収することによって、コーディング・マーキング分野および商品パッケージへのデジタル印刷分野という、産業用プリンティング領域の中でも成長が見込まれる分野での事業基盤を獲得する。コーディング・マーキングは顧客企業との間の長期間の信頼関係に基づく安定した事業であり、Domino社はその製品、システム構築力、サービスの品質の高さで同業界の中でも有数の地位を確立することに成功している。

 

また、近年は食品などの安全性の確保や、医薬品、たばこの偽造の防止など、商品のトレーサビリティに対する関心が高まっており、コーディング・マーキングがさらに活用されていくことが予想される。新興国の経済成長に伴うコーディング・マーキングへの需要の高まりも期待され、安定した収益、安定した成長が見込める。
ブラザー工業が長年培ってきた、インクジェット、サーマル・トランスファー、レーザーといったさまざまな印字の技術とそれらを用いた製品群が、Domino社の商品ラインアップの強化・拡充、マーケットシェアの拡大に貢献するものとみられる。

 

 

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