2019年03月19日

㈱ミヤコシ(本社・千葉県習志野市、宮腰亨社長)は3月18・19日の両日、秋田・大仙の宮腰精機㈱国見工場で、「OPEN HOUSE2019春」と銘打った内覧会を開催した。

2日間合計で100人超の来場者が訪れたこの内覧会では、薄手のフィルムにも対応する間欠式の水なしオフセット輪転印刷機や、プライマーコーティングユニットを搭載することでオフセットインキが乗りにくい基材にも印刷できるソリューションなどを紹介。

軟包装印刷における小ロット化に応える、革新的なソリューションを提案した。

 

宮腰社長

宮腰社長

会の冒頭、あいさつに立った同社の宮腰社長は「みなさまが当社に対して抱いているイメージはビジネスフォーム印刷機メーカーなのかもしれないが、当社では数年前から生活産業資材向けの機械の売上を伸ばす方針を打ち出し、ラベル印刷やパッケージ印刷向けの機械の開発を積極的に進めている。本日披露するのはその一環として開発した機械となる。軟包装印刷市場ではグラビア印刷が主流だが、その一方で小ロット化に対応するソリューションが求められている。その中でフレキソ印刷という選択もあるのだが、高い印刷品質が求められる日本市場においてはオフセット印刷の方が多くの可能性を持っていると考える。これらの機械をもって市場のすべてを変えようとは思っていないが、軟包装印刷の課題となる部分を埋められるような存在となりたい。インキの乗りにくい基材や薄い基材への対応、間欠印刷への対応、ホワイトインキの濃度を出すためのフレキソ印刷ユニットを組みこんだハイブリッドラインへの対応と、用途に応じた機械の種類を取り揃えることができた。みなさんには開発の成果を見てもらい、忌憚のない意見を聞かせてもらいたい」と軟包装印刷に革新をもたらすことを狙った技術・製品開発に向けた想いを表した。

 

 

今回披露した製品の中でもっとも注目を集めたのが、軟包装向け間欠式水なしオフセット輪転印刷機「VPP13WL」だ。

VPP13WL

VPP13WL

昨年、同社では「VAR18B」という軟包装用の間欠式オフセット輪転印刷機を発表したが、一般的に使われているPETの12μ㍍やOPPの20μ㍍といった薄手のフィルムには対応していなかった。

そこでこの「VPP13WL」では、間欠式は基材を水平通しするという常識を破り、圧胴に巻き付けながら搬送する経路にし、かつ圧胴も正転/逆転を繰り返すことができる機構を採ったことで、薄手のフィルムにも対応できるようにした。

間欠式での具体的な印刷の流れとしては、基材はまず版胴の周長分だけ送られて印刷され、そこでいったん停止。

そして版胴と印刷面の天地サイズの差の長さだけ基材が逆方向に戻される。

この動作を繰り返すことにより、疑似的にシームレスな連続印刷をすることもできるようになる。

また、この機械は各印刷ユニット後に窒素パージLED-UV装置も搭載している。

空気中の酸素がUVインキの硬化を阻害することから、照射部を窒素ガスで満たすことで臭気の原因となるインキ中の成分の削減が可能となり、これにより食品関係の仕事での活用も可能となる。

 

実演では、印刷面の天地サイズが変更しても版胴交換が不要で小ロット短納期向けである点、印刷品質は従来のオフセット品質で網点の再現性にすぐれている点などを紹介しつつ、印刷最高速度(毎分300ショット)で、C・M・Y・K・白・白の6色で印刷。

OPP20μ㍍とPET12μ㍍の基材への2ジョブを、東レ㈱が開発した環境に配慮した水溶性インキを使った水なし印刷で行った。

 

 

MHL13A

MHL13A

また、オフセットインキの密着性が悪い汎用品のフィルムにも対応する、プライマー搭載のオフセット輪転印刷機「MHL13A」も披露された。

これは、まずプライマーで基材をコーティングしてインキ受理層を作ってからオフセット印刷をする仕組み。

オフセットインキへの適性が低い基材を使用したいケースに向けて開発されたモデルで、印刷最高速度は毎分100㍍、色数は5色でプライマーはフレキソタイプ1色(水性/UV兼用)を備え、窒素パージLED-UV装置も搭載している。

また、ホワイトインキの隠蔽性を求められるケースに向けて、フレキソ印刷ユニットを追加できる仕様となっている。

 

そのほかに、包装薄紙向け水性フレキソ印刷機+シートカット装置「MFX52S」も披露。

これは、超薄紙に5列に面付けして印刷したものをスリットし、それを重ね合わせてからシートカットして排出するもの。

後加工までを1パスで処理するソリューションで、水性フレキソ印刷ユーザーに向けてインライン加工による生産性向上を提案した。

 

さらに、今夏に紙ストロー生産機を発表する予定も明らかにされた。

 

 

 

 

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