2019年02月13日

日本アグフア・ゲバルト㈱(本社・東京都品川区、岡本勝弘社長)は「page2019」会期初日の2月6日、同会場に隣接する東京・豊島のサンシャインシティコンベンションセンターで「第34回アグフアユーザー会」を開催した。

西川会長

西川会長

多くの参加者が訪れた今回のユーザー会は、①同社マーケティング本部の宮地諒平氏による「印刷現場も効率化する最新ソフトウェアソリューション」を演題としたセミナー、②同社マーケティング本部の兼田克史氏による「アポジー・ドライブのユーザー活用事例のご紹介」を演題としたセミナー、③「スブリマプラス印刷コンテスト2018-2019」のカレンダー・ポスター部門で金賞を獲得した㈱教文堂(本社・東京都新宿区中里町27、土屋毅社長)印刷部の水上勝一課長による「スブリマがもたらした新規顧客獲得の効果とその手法」を演題としたセミナー、④「スブリマプラス印刷コンテスト2018-2019」表彰式--の4部構成で行われた。

 

会の冒頭、あいさつに立った同会の西川誠一会長(㈱ニシカワ・社長)は、「最近、注目していることの1つにRPA(ロボティックス・プロセス・オートメーション)がある。これまでならばやることが当たり前だとされていた作業がRPAによって自動化されると、その作業をしていた人をこれまでよりも高度な業務に充てることができるようになる。当社でも現在、これまでは人がしていたルーティン作業を自動化する“アポジー・ドライブ オートパイロット”を導入し、ワークフローの自動化を進めている。新しく進化した技術を上手く活用することは、事業にプラスをもたらす千載一遇のチャンスだと思う。そして、このような最先端の思想や技術を提供してもらえることがアグフアと付き合うメリットであり、そのような期待に応えてくれるメーカーでもある。本日のユーザー会でも、自社に合ったシステムに関する情報交換、さらには同じような課題を持つ仲間と意見交換をしてもらい、明日の事業につながる有意義ななにかを持ち帰ってもらいたい」と述べた。

 

岡本社長

岡本社長

また、同社の岡本社長は「当社では今年、プリプレス工程の無人化を進め、事故やロスなく運用できるようなファクトリーオートメーションの推進に焦点を当てて取り組んでいく。たとえば、1度に1200版を装填できるCTPへのパレットローディングシステムとなる“エキスパート・ローダー”を昨夏から発売しているが、その実運用状況を見てみると、大量に版を装填できるのでその点での人間の手間は減るが、出力された版はどんどんとスタッカーに溜まっていく。印刷オペレーターは溜まった版の中から自分のジョブの版を探し、版曲げをして、それから印刷にかかっていた。せっかく版を装填する手間を省けたのだから、その先の手間も省けた方が良いに決まっている。そこで、当社製品以外の周辺システムもプロデュースすることでプロセスの全体最適を提案したいと考えている。その1つとして、今回のpage2019でも提案しているが、版の余白にジョブ情報を収録したQRコードも印字し、出力した版をコンベアで流しながら自動で版曲げをした上で、そのQRコードの内容にしたがって使用する印刷機ごとのスタッカーに自動振り分けするシステムも作った。ファクトリーオートメーション化をすることは、事故・ロスの防止に加え、1人当たりの生産性向上にもなるので、今年はよりいっそう力を入れて推進していく」と述べた。

 

セミナーの1つ、教文堂の水上勝一課長による「スブリマがもたらした新規顧客獲得の効果とその手法」を演題とした講演では、今回の「スブリマプラス印刷コンテスト2018-2019」のカレンダー・ポスター部門で金賞を獲得した教文堂が、高精細スクリーニング「スブリマ」を活用して多くの新規顧客を獲得できた背景や新規開拓の効果、また「スブリマ」を最大限に活かすために実践している手法などについて説明した。

その大要は次のとおり。

 

水上課長

水上課長

教文堂は医学書の印刷をメーンにしており、その仕事柄、入稿データ通りの印刷再現が強く求められることから、とても正確なカラーマネジメントシステムを構築している。そのための方策の1つとして平成22年から、現像という不安定な工程がないのでデータに忠実な網点が再現できる現像レスCTPプレートの「アズーラ」と高精細XMスクリーニングの「スブリマ」を採用し、顧客から高評価を得てきた。

「アズーラ」については水幅が狭いゆえに湿し水量をしっかりと絞ることができるので、インキがそもそも持つ本来の性能を維持したまま紙に転写できることを評価している。以前はAMスクリーンの200線で印刷していたが、モアレやロゼッタパターンが発生することがあったが、「スブリマ」の240線に切り替えたところそれらがなくなった。

営業スタッフも「スブリマ」の印刷品質を当社の差別化ポイントとして活動している。ある営業スタッフは、営業を始めてから1年半の間に20社の新規顧客を獲得し、しかもそのリピート率は100%となっている。彼らは顧客に網点を見てもらうための道具として、20倍以上のルーペと線数ゲージを携行して新規顧客に訪問した。品質にこだわりがある顧客は興味を示すし、それを通して当社の印刷物を見てもらえば品質の高さを理解してもらえるので、新規開拓に有用だった。

「スブリマプラス印刷コンテスト2018-2019」に出品した作品は、絵葉書の印刷となる。232人の作家の絵葉書を各300枚ずつ製作する仕事だったので、32面付が7台と8面付が1台で、作品を付け合わせ印刷した。作家は品質へのこだわりが強いが、クレームや刷り直しをすることはもう3年連続でない。カラーマネジメントシステムをしっかりと構築し、データ通りの網点出力・印刷ができるので、プルーフを出して修正があればその通りにデータを修正し、それをそのまま刷版出力して標準濃度で刷った。通常ならば、1つの作品を32面付して232ジョブの印刷をするのだろうが、それではジョブ数も損紙も多くなる。「アズーラ」と「スブリマ」のおかげで劇的な合理化にもつながった。

 

 

セミナーに引き続いて、毎年恒例となっている印刷コンテスト「スブリマプラス印刷コンテスト2018-2019」の表彰式が行われた。

同社が提供しているAMスクリーニングとFMスクリーニングの技術を融合させたXMスクリーニング「スブリマ」は、誰にでも刷れる高精細スクリーニングとして市場から高い支持を受けている技術。

「スブリマプラス印刷コンテスト」は、この「スブリマ」を用いて印刷した印刷製品の技術、品質、印刷物の付加価値を競うコンテストとなる。

 

受賞社は次のとおり。

【写真集・冊子部門】

▽金賞=㈱太洋社、▽銀賞=㈱太陽社秋田活版印刷㈱、▽審査員特別賞=ダイコロ㈱、▽社長賞=サンケイ総合印刷㈱紅屋オフセット㈱

 

【カタログ・ポスター部門】

▽金賞=㈱教文堂、▽銀賞=㈱共立アイコム、秋田活版印刷㈱、▽審査員特別賞=原多印刷㈱㈱平河工業社、▽社長賞=㈱トータルプルーフ富沢印刷㈱㈱ミツモリ、▽新人賞=㈱NPC

 

【販促・PR部門】

▽金賞=渡辺美術印刷㈱、▽銀賞=㈱藤和、富沢印刷㈱、▽審査員特別賞=惠友印刷㈱、㈱ニシカワ、▽社長賞=㈱ハローバッグ、▽新人賞=㈱新和製作所

 

【インクジェット部門】

▽金賞=㈱アイ・エヌ・ジーグラフィックアーツ、▽銀賞=㈱堀内カラー、▽審査員特別賞=佐川印刷㈱、▽社長賞=㈱ウエーブ㈱パック・ロード、▽新人賞=フジアート㈱

 

 

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