2019年02月12日

リョービMHIグラフィックテクノロジー㈱(本社・広島県府中市、広川勝士社長)は2月7・8日の両日、同社東京ショールームで「NEW YEAR SHOW2019」を開催した。

多くの来場者が訪れたこのショーでは、「Assist Your Potential」をテーマに、自動運転の実演やIoTを活用した遠隔支援システムなどを紹介。

また併催セミナーでは、業界内外で話題の印刷システムや経営論を提案するセミナーを開講し、こちらも多くの聴講者で賑わった。

 

中でも来場者の注目をもっとも集めたのが、「LED-UV印刷システム」を搭載したA全判4色印刷機「940ST-4+LED-UV」の稼働実演だった。

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A全判4色印刷機「940ST-4+LED-UV」の稼働実演のようす

同機にはオペレーターを援けるシステムの1つとして、最終ユニット後の上部に設置したCCDカメラによって、▽全紙の欠陥検出、▽OKシートの濃度値を登録すると、その後の全紙のカラーパッチの濃度を読み取り、色にブレがあれば印刷機のインキキーを自動制御、▽全紙の見当パッチを読み取り自動見当調整――をする印刷品質管理システム「PQS-D」を搭載しており、本刷りを開始してから刷了までの挙動を印刷機自身が完全に制御。

もし印刷物の欠陥を検出した場合は、フィーダーボード上で1枚1枚の用紙の余白部にインクジェット印字した数字で表示されるので、欠陥がある印刷物だけをすぐに抜き取ることができる。

そのほかに、全自動刷版交換装置によるジョブ替え、機上現像方式のプロセスフリープレートの使用といったメリットの説明を交えながら、4色印刷の実演を行った。

 

 

また、同社がIGAS2018で提唱したスマートファクトリー構想についての提案・実演も行われた。

同社では、自動化、見える化、サポートという3つの方向からユーザーを支援するということで、▽印刷機を中心として前・後工程を含めた機器同士がつながってジョブ連携する、▽協働ロボットや自動搬送ロボットもジョブの流れを情報として共有し、印刷現場の運搬の自動化をする、▽印刷機の稼働状況をクラウドに集約・一元管理し、印刷生産状況の見える化をする、▽印刷機のダウンタイムを短縮する遠隔支援システム--などのソリューションを提案している。

また将来的には、印刷機にAI機能を搭載して、印刷条件の変化への対応法や刷り順の設定といった熟練技能者のノウハウをAI化したり、印刷機の故障を予測して自動学習による自動保守作業を実施できるようにするなど、人を援ける印刷機の開発を目指している。

 

その道筋の現段階における開発状況を披露する実演では、▽自動搬送/追従運搬ロボットによる印刷現場における運搬作業の自動化、▽プレスインフォメーションクラウドによる印刷生産状況の見える化、▽スマートグラスを通じて印刷現場とRMGTコントロールセンターが同じ映像画面を共有することでトラブルの遠隔対処ができるウェアラブル遠隔支援システムのパフォーマンス--を示した。

自動搬送/追従運搬ロボットの実演では、従来のAGVはガイドレールや磁気テープを走行ルートに敷設するのが主流だったが、走行エリアとルートを覚えさせる設定をすると人や物を検知しながら運搬するシステムとなっていることから、安全に人と一緒に作業を行えるところを示した。

また、ガイドレールなどを敷設しないので、設備変更やレイアウト変更も柔軟にすることもできる。

 

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モニター画面を通して、プレスインフォメーションクラウドやウェアラブル遠隔支援システムの効果が示された

プレスインフォメーションクラウドは、印刷工場で稼働する印刷機の生産状況を見える化できるもの。

実演ではショールームの複数台の印刷機の印刷速度や枚数、機械停止などの状況をリアルタイムに離れた場所から監視した。

実運用においては、印刷生産現場の各種指標をすぐに得られるので、生産性向上の対策を迅速に打つことができるようになる。

 

ウェアラブル遠隔支援システムは、印刷機にトラブルが発生した際、現場の印刷オペレーターがスマートグラスを装着するとRMGTコントロールセンターがその映像を共有できるもの。

実演では、ショールームの印刷機とRMGTコントロールセンターの両者が、スマートグラスを通じて同じ映像を目視できることで、問題・原因の早期特定、対策や作業手順をスマートグラスに映写するところを示した。

これにより出張修理をすることなく、印刷現場でトラブル対応ができるので、印刷機のダウンタイムの最短化を図ることができる。

 

実演会場では同社の印刷機群のほかに、各種資機材や周辺機器の紹介コーナーが設けられ、各種CTPおよびプレート、高感度UVインキ・洗浄剤、印刷品質検査、湿し水ろ過装置、マシンオイル、自走式用紙反転機、印刷品質検査装置などの提案も行われた。

 

 

併催セミナーでは、▽100年企業存続の条件を考える~不易流行と代々初代~、▽印刷設備導入に活用できる補助金・税制、▽IGAS“スマートファクトリー構想”を体感!~ともに進める見える化、遠隔監視~、▽検査装置を使用した自動化の最新動向、▽製版で印刷品質とコストを改善~コンセントリックスクリーニング~--を演題とした各講演も行われた。

 

 

 

 

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