2018年11月08日

リョービMHIグラフィックテクノロジー㈱(本社・広島県府中市、広川勝士社長)は11月7日、東京・文京の椿山荘で「第5回東日本リョービMHIパートナーズクラブ」を開催した。

約280人の関東甲信越地区の会員が集まったこの会では、▽同社からの基調報告、▽現役時代は高校・大学・フル代表と各世代においてラグビーの日本代表に選出されて活躍し、引退後は指導者となって、昨年までは日本代表の強化副委員長も務めた永友洋司氏による「ラグビーから学んだリーダーシップ」を演題とした特別講演、▽懇親会--を中心とした構成で、今後の印刷会社経営における研鑽を積んだ。

 

広川社長

広川社長

基調報告では、印刷産業を取り巻く市場環境の説明のほか、同社が目指す開発の方向性、IGAS2018での出展内容などについて、同社の広川社長が説明した。

その大要は次のとおり。

 

-------------------------

 

世界での枚葉オフセット印刷機の新台出荷状況は、B2サイズ以下の印刷機が漸減傾向にあり、徐々に大判化が進んでいる。

それは国内市場においても同様で、B2サイズ以下の新台出荷数の4割をモノクロ機が占めていることから、4色以上の印刷をする際に主力となっているのは全判機になっている。

 

当社の開発方針として、人手不足や熟練技能者の減少からスマートファクトリー化への志向が加速している現代において、自動化・見える化・全体最適という3つのキーワードに基づいて製品開発を進めている。

人を援ける印刷機を開発すべく、印刷機の自動化レベルを上げていく開発を進めている。

 

その一端となるものを、「Assist Your Potential(技術力と創造力で、あなたの可能性を支援する)」というテーマを掲げてIGAS2018で紹介した。

枚葉オフセット印刷機についてはLED-UV乾燥装置を搭載した3台のモデルを展示したところ、イベントの総来場者数は前回並みだったが、当社ブースへの来場者数は前回の1.5倍に増え、みなさまに興味を持ってもらった。

 

そのうちの1台は、菊全判薄厚兼用6色コーター付印刷機で、新機能として印刷準備(刷版交換、ブランケット洗浄、インキローラー洗浄)の同時並行処理による準備時間短縮を提案したほか、新たに開発した昇降式コーティングユニットについてもニスの準備作業あるいは片付けを本機と切り離して行えるので同時並行処理ができる。

また、2連デリバリーを搭載し、品質検査装置と連動して正紙と不良紙を別々のデリバリーに分けることによって、後で不良紙を抜き取る作業を削減する効率化を提案した。

さらに、印刷物の品質検査、カラーバーを読んだ濃度追従、そして見当マークを読んだ自動見当合わせをする「PQS-D(I+C+R)」についても訴求した。

 

IGAS2018では新たにインクジェットのデジタル印刷機「RMGT JP750」の展示もした。

これは富士フイルムと協業して開発したもので、用紙搬送部・本体部を当社で設計・製造しており、新たに販売をする。

当社ではこのオフセット印刷とデジタル印刷をどのように使えば最適になるかということをみなさまに提案すべく、旅行パンフレットの中身をオフセット印刷で、紙フォルダーをデジタル印刷機で印刷した。

 

印刷機内の給紙部にAGVが入っていき、用紙パイルをセットする

印刷機内の給紙部にAGVが入っていき、用紙パイルをセットする

また工場全体の自動化に関する提案として、印刷工程の自動化に加え、工程間のハンドリングを楽にするという観点から、資材移動の自動化にも取り組んだ。

1つは印刷機の給紙部に用紙パイルを自動でセットする装置を展示した。

これは、印刷が終わったパイルをデリバリー部から置き場に運び、次のジョブの用紙パイルを給紙部にセットするものとなる。

印刷機の近くまで運ぶAGVは従来にもあったが、このように完全に印刷機の中にまで入って全自動でパレットを交換するものは業界初の試みとなる。

これを活用すると、作業者がほかの準備をしている間に、用紙交換は自動で行われるので効率アップにつながる。

このAGVは工場内にレールを敷くことなく、周りの景色を自分で記憶し、通る走路を学習して自動で動くものとなっている。

 

そのほかにも、印刷して箱詰めされたものを、自動でAGVの上にロボットが載せて出荷場まで無人で運ぶフローを披露した。

重たい印刷物を運ぶのは作業者の疲労になり、腰痛にもつながりかねないがロボットならその心配もない。

しかも安全柵がなくても安全に作業ができる協働ロボットで、人間が中心となって共存できるものとなる。

 

当社が目指すパートナーシップとは、お客さまの立場に立ち、お客さまの困りごとを解決することにある。

印刷機だけでは解決できない問題が生産現場ではあるので、資材メーカーや周辺装置メーカー、あるいは前工程/後工程のメーカーとの連携を密にし、お客さまを全面的にサポートしていきたい。

そして、技術力と想像力を磨いて自らを革新しながら、みなさんから信頼され、ともに成長する企業を目指す。

 

 

 

 

PAGE TOP