2018年10月29日

日本印刷学会(江前敏晴会長)は10月26日午後2時から、東京・中央区新富の日本印刷会館で「つなぐ10年、つながる90年、100年目の未来に託す襷」と題して創立90周年記念講演会・祝賀会を開いた。約90人が参加した。
 

江前敏晴会長

江前敏晴会長


 

日本印刷学会は1928年6月8日の創立以来、印刷産業界と大学、研究所など産官学の頭脳を結集し、最先端の印刷技術の普及に努め、90周年を迎えた。学会90周年の節目に、昭和、平成を駆け抜けてきた先達の足跡を振り返るとともに、印刷の未知で無限の可能性を、次の100年目の未来に託す襷としてつないでいくべく記念講演会・祝賀会を開いた。
 

第1部では尾鍋史彦東京大学名誉教授「印刷:文化の創生・継承からパラダイムシフトの時代へ」、第2部では堀本邦芳ジーエーシティ社長「印刷のデジタル化と今後」、第3部では矢野和男日立製作所フェロー「人工知能はビジネスをどう変えるか」の各講演を行った。
 

尾鍋・堀本両講師は印刷学会と印刷業界が果してきた文化・技術に対する役割と次の世代へ継承すべきことを示した。
尾鍋講師は、印刷物の認知科学的優位性を強調。堀本講師は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の重要性を指摘し、AI・ロボット・クラウドの進化がもたらすシンギュラリティから今後10年で大きく変わる印刷の方向について報告した。
 

矢野講師は、①人工知能=ルールからの開放(市場・競合などの変化への適応力が抜本的に高まる/ビジネスやシステムは「総AI化」する/経営者や現場の経験や勘を人工知能が増幅する)②AIは人を幸せにするためにある(AIは人の幸福感・生産性を測り最大化できる/AIは社会の多様性を育て、多様な強みを活かす)の2点を説いた。
 

5時20分からの祝賀会では、初めに江前会長が印刷学会の足跡を振り返った。次いで画像関連学会連合会議長・日本写真学会会長・中野寧、日本印刷産業機械工業会会長・宮腰巌の両氏が祝辞を述べた。
 

このうち宮腰会長は「日本における最先端の印刷技術の普及と標準化があるのは日本印刷学会の活動があったからである。日印機工では総力をあげて印刷産業界の課題解決に取り組んでいる。とくにジャパンカラー認証制度については認証取得数が着実に増加している。昨年からデジタル印刷認証も開始した。これまで以上に日本印刷学会の支援を賜りながら事業を拡大していきたい。今後、印刷学会の役割はますます重要になっていく。設立90周年を契機にこれまでの貴重な実績を糧として次の100年に向けて印刷業界をリードしていくことを念願する」と述べた。
 

宮腰巌会長

宮腰巌会長


 
山野泰彦副会長の音頭で乾杯し、祝賀会に入った。
 
 

PAGE TOP