2018年10月22日

印刷博物館(東京都文京区水道1の3の3、トッパン小石川ビル、樺山紘一館長)で10月20日から2019年1月20日まで、「天文学と印刷」展が開かれている。

 

天動説から地動説(太陽中心説)への転換が起こるきっかけとなったコペルニクスの『天球の回転について』が印刷されたのは1543年とされる。これはグーテンベルクによる活版印刷の登場から1世紀を経た頃だ――。著者であるコペルニクスの名は知られている一方、同書の印刷者を知る人は少ないかもしれない。15世紀のヨーロッパに登場した活版および図版印刷は、新しい世界像を再構築していく上で大きな役割を果たした。学者と印刷者は共同で出版を行うだけでなく、学者の中には自ら印刷工房を主宰した人物も存在する。
 
今回の展覧会では、学問の発展に果たした印刷者の活躍を、天文学を中心に紹介する。

 

天文学と印刷

20日から始まった「天文学と印刷」展

 
第1部 新たな世界の胎動:「旧来の世界像」「活版印刷術の広がり」「天を測り、地を測る」。『時祷書』(1502年)、レギオモンタヌス『アルマゲスト摘要』(1496年)ほか
第2部 出版都市ニュルンベルク・地動説発信の地:「天文学者兼印刷者の登場」「学者としてのデューラー」「『天球の回転について』出版」。『天球の回転について』(1543年)、デューラー「天球図」(1515年)ほか。
第3部 1540s・図版がひらいた新たな学問:「植物学」「医学」「地理学」「動物学」「建築学」。レオンハルト・フックス『博物誌』(1542年)、アンドレアス・ヴェサリウス『人体の構造について』(1543年)ほか。
第4部 コペルニクスの後継者たち:「ティコ・ブラーエとヨハネス・ケプラー」「ガリレオ・ガリレイからアイザック・ニュートンへ」。ティコ・ブラーエ『新天文学の器具』(1602年)、ヨハネス・ケプラー『宇宙の神秘(第2版)』(1621年)ほか。
第5部 日本における天文学を印刷:「中国暦法の応用―貞享歴」「漢訳西洋天文学書の流入―宝暦暦と寛政歴」「西洋天文学書の翻訳―蘭学の隆盛と天保歴」。司馬江漢「天球図」(寛政8(1796)年)、渋川春海「天文分野之図」(延宝5(1677)年)ほか。
 
休館日=毎週月曜日(12月24日、1月14日は開館)、12月25日、12月29日~1月3日、1月15日
開館時間=10時~18時
入場料=一般800円、学生500円、中学生300円、小学生以下無料
主催=凸版印刷印刷博物館
協力=バイエルン州立図書館、ゲルマン国立博物館、金沢工業大学ライブラリーセンター、国立天文台、千葉市立郷土博物館、広島経済大学図書館、明星大学図書館
 
[関連イベント]
 
◆対談+天体観望会
パート1「対談」
渡部潤一国立天文台副台長×樺山紘一印刷博物館館長
パート2「星空ポイント解説と天体観望会」
天文学普及プロジェクト「天プラ」
日時=12月7日18時30分~20時45分
会場=小石川テラス(トッパン小石川ビル2階)
参加費=3000円(ワンドリンク+軽食、企画展招待券付)
定員=80人(先着順、事前申込制)
 
◆講演会
「天文学者の占星術」(占星術研究家 鏡リュウジ氏)
日時=11月4日14時~15時30分
会場=印刷博物館グーテンベルクルーム
参加費=無料(企画展入場券が必要)
定員=80人(先着順、事前申込制)
「天文学の文体」(ゲームクリエーター・文筆家 山本貴光氏)
日時=11月11日14時~15時30分
会場=印刷博物館グーテンベルクルーム
参加費=無料(企画展入場券が必要)
定員=80人(先着順、事前申込制)
「情報の視覚化」(グラフィックデザイナー・武蔵野美術大学准教授 中野豪雄氏)
日時=11月25日14時15時30分
会場=印刷博物館グーテンベルクルーム
参加費=無料(企画展入場券が必要)
定員=80人(先着順、事前申込制)
 
 

11月13日から18日まで森岡書店銀座店で関連イベント

 

企画展「天文学と印刷」の関連イベントとして森岡書店銀座店(東京都中央区銀座1の28の15鈴木ビル1階)では、書店限定特典付きの企画展図録を販売する。期間限定で、オープンする小さい活版印刷工房でデモンストレーションやミニ体験、企画展特製活版グッズも用意する。期間は11月13日から18日まで。時間は午後1時から8時まで。
 
 

PAGE TOP