2018年09月26日

中牧弘允

中牧弘允理事長

日本カレンダー暦文化振興協会(東京都台東区、中牧弘允理事長、暦文協)は8月30日、東京大学・弥生講堂「一条ホール」(東京・文京区)で、講演会、トークセッション、第8回定時総会を開いた。講演会は「新しい元号への展望~改元の在り方の見直しは可能か~」と題して、京都産業大学名誉教授の所功氏が壇上に立った。

 

初めに中牧理事長から「改元問題でカレンダー業界も振り回されている。カレンダーに関係するところで、さまざまな思惑がうごめいて、さまざまな見解が出されている状況であるが、来年の改元に向けて所先生をお迎えした」と所氏の紹介を兼ねてあいさつがあった。

 

所功

所功名誉教授

所氏は講演で「今回の改元は崩御ではなく譲位であるから、4月30日に現天皇が退位し、5月1日に新天皇が即位するのがはっきりしているので、今から準備して5月1日に向けてスタートすればいいわけである。問題はスタートの切り方であるが、いくつか問題がある。
一つは、元号の出典をどうするか。従来は中国の漢籍から出典してきたが、日本古典のものでもいいんじゃないかというのが一つ。もう一つは、今回は予め皇位継承の日時が決まっているのだから、早く決めて早く発表したらいい。公布と施行の時期をどうするか、国民の便宜も考慮して考えてほしい。
最後に年号、西暦をどのように表記していくか、これからどうしていったらいいのか。それは日本の文化のあり方、それを表すことになり、一方で何でも世界の標準に合わせる必要もない。その折り合いを考えながら、文化と文明の両立を考えていきたい」など、いよいよ来年に迫る改元を前に、様々な考察を行った。

 
続いて、所氏、小松浩毎日新聞社主筆、中牧理事長の3人がパネリスト、奥野卓司山階鳥類研究所所長がコーディネーターになり、歴史・文化・政治面などから「来年に迫る改元や新元号について」を探っていくトークセッションが行われた。

 
小松氏は平成改元時の裏話などを、所氏は「西暦は自動的についていくものなので消えないが、元号は放っておけば消えてしまう。元号はその持っている意味、続ける意味、それらをしっかりしていかないと、計算が面倒、世界的には西暦が主流なんだからと、早晩消えてしまうことになる。文化性、独立性、それらをきちんと理解して、大事にする意識を持たなければならない」と元号を続ける意味を訴えた。

 
このあと、暦文協の活動・予定などが報告され、総会、懇親会が行われた。

 

 

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