2018年08月01日

19年余り勤めた印刷図書館を退職し、洋画家として歩み出した松本佐恵美さんの個展「松本佐恵美展」が、7月22日から28日まで東京・日本橋の「ギャラリー白百合」で開かれ、連日、大勢の絵の専門家、愛好家のほか印刷関係者が訪れるなど盛況だった。
 
小さいころから絵を描くのが好きだった松本さんは、18歳の春、大志を抱き、東京藝術大学日本画科を2度受験するも不合格。その後、OLとして働きながら創作活動を続け、1993年にギャラリーモテキ(銀座)で初の個展を開いたのをきっかけに94・99年ギャラリーオガタ(銀座)、95・96年ギャラリーエコー(唐津)、98年スペース会(築地)、2001年藤屋画廊(銀座)とほぼ毎年開催して、数多くの作品を発表。2005年からは公募展にも出品し始めると、その年の第58回示現会展で初入選する快挙を達成。その後も第60回(07年)で会友推挙、第61回(08年)で佳作賞、第63回(10年)で準会員推挙、第64回(11年)で北村賞、第67回(14年)会員推挙を受賞するなど、入賞の常連としてファンも多い。
 

畠山惇氏(左)と松本佐恵美さん

畠山惇氏(左)と松本佐恵美さん

 
松本さんが個展を開くのは6年ぶり。今回は大好きな花や風景をモチーフにした新作をはじめ、公募展受賞作など22点の作品を発表した。個展は1週間にわたって行われ、約300人が来廊。絵画関係者のほか、印刷関係者も大勢訪れた。2日目午後には元印刷図書館館長の畠山惇氏が娘さんと訪れて洋画家として第2の人生をスタートする松本さんを激励した。
 
個展を終えて、松本さんは「災害レベルの猛暑の中での個展開催となりましたが、連日50人以上の方々がご来廊くださった。絵の専門家、愛好家、鑑賞家、普段ほとんど絵と交わらない方など、さまざまな感性からの感想や印象がとても心に響き、何より、今後、洋画家として歩いていく大きな力となりました。中でも、これまでお世話になった印刷業界から多くの方々にご来廊いただきました。そして、改めて皆様の温かい思いやりに触れ、このような方々に支えていただいたからこそ、絵筆を持ち続けられたのだと心底思いました。絵を描くことは個人芸だけど、絵心が維持できるかどうか、感覚が枯れないかどうかは、自分が身を置く日ごろの周りの方々のおかげだと、改めて感じました。本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを述べている。
 
今後は夫が暮らす京都に転居して、絵画の道に専念するそうで、1年後に個展を開催することをめざし、京都のアトリエで創作活動に励むという。
 
○松本佐恵美氏 1963年佐賀県生まれ。日本美術家連盟会員。
 
 

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