2018年08月04日

㈱ローヤル企画(本社・東京都千代田区)の松浦豊会長が代表世話人を務める小唄の会「東京柳美会」主催の「第3回浴衣小唄まつり」が7月21日午後、東京・南品川の佐川印刷㈱東京ビル9階にある東京柳美会の稽古場で行われ、松浦氏をはじめ、印刷・関連業者らが日ごろの成果を披露した。
 

柳古柳師匠(右)と柳古美豊(松浦豊)と

柳古柳師匠(右)と柳古美豊(松浦豊)

 
東京柳美会は、三代目家元「柳古柳」師匠の指導を受けている東京在住の弟子たちを対象に、平成23年2月に発足した小唄の会。
 
松浦氏と親交のあった佐川印刷㈱(本社・京都)の木下宗昭会長が、柳師匠の地元・京都の本家「柳美会」の会長を務めていたこともあり、毎年京都で行われる柳派の小唄発表会に招待され、木下会長の唄う姿を観ているうちに、松浦氏も日本の伝統文化が凝縮された小唄に魅了され柳派に入会。さらに印刷関連の知人・友人を誘って平成23年2月26日に「東京柳美会」を発足させ、柳師匠による東京での稽古がスタート。
東京・南品川にある佐川印刷㈱東京本社の9階が稽古場となっており、毎月月末の金・土曜日に柳師匠から指導を受けている。師匠のつま弾く三味線の音と粋な小唄の響きは、東品川の風物詩となっている。
 
東京柳美会のメンバーは、印刷・関連業の経営者のほか、弁護士、大手企業の役員など、およそ20人。そのうち印刷関連は松浦代表世話人のほか、福田七衛(誠伸商事㈱会長)、亀井雅彦(㈱PODi代表)、清水明利(㈱清水社長)、小林博美(㈱二葉企画会長)、徳永泰平(トキア企画㈱会長)、畑信雄(コダック合同会社役員)氏ら7人と半数近くを占めている。
 

福田七衛

福田七衛氏

亀井雅彦氏

亀井雅彦氏

清水明利氏

清水明利氏

小林博美氏

小林博美氏

徳永泰平氏

徳永泰平氏

畑信雄氏

畑信雄氏

 
松浦氏は一昨年、念願の名取り「柳 古美豊(やなぎ・こみとよ)」を取得すると、昨年は福田七衛氏が「柳 古美衛(やなぎ・こみえい)」、清水明利氏が「柳 古美明(やなぎ・こみあきら)」と名取りを取得するなど、発表会が励みとなって皆メキメキと腕をあげている。
 
第3回東京柳美会浴衣小唄まつりは、亀井雅彦氏と畑信雄氏の司会で進められ、はじめに福田七衛氏が発足から今日までの経緯を説明。
 
福田氏は「本会の発足は平成23年2月26日と考えてよい。松浦氏ら発足メンバーに誘われて都内でお話を伺う予定だったが、あいにく私の不注意で指先を痛め、その痛みと苦しみのため早々に帰らせてもらった。帰りしなに玄関で佐川印刷の木下会長にお会いし、大変丁重に本会の主旨を伺い入会にお誘いいただいた。その時の様相は今日でもはっきりと記憶に留めている。そして、小唄を通じていろいろな方々と交流を図ることができるのは大変意義あること」と述べた。
 
このあと、2部構成で弟子14人が柳師匠の三味線をバックに1人2曲を披露した。この日は参加者が少なく、会の進行が早かったため、柳師匠の粋な計らいで、さらに1人1曲ずつ披露した。最後に柳師匠がお馴染みの小唄「気前が良くて」を披露すると、ひときわ大きな拍手が沸き起こった。
 
「気前が良くて」
「気前が良くて男前
たんとお宝持っていて
私を優しくしてくれて
乙な小唄も唄えるような
そんなお方はいないかえ
『まず少ないねえ』」

 

なお、東京柳美会では、随時、入会希望者を募集している。

 
松浦代表世話人のはなし「早いもので本会は3回目を迎えることとなり、会員である私たち弟子も本会を迎えるにあたり、仕事の合間を縫って稽古に励み、そしてその成果を披露させていただく。さわやかな初夏のひと時、少しでも皆さんが小粋な小唄を堪能下されば幸いである」
 
 
○小唄とは 三味線をつま弾きながら、短い詞の中で抑揚をつけ、起承転結にまとめ上げられた曲を唄う、日本の伝統芸能である邦楽の一つである三味線音楽。江戸時代中期に江戸市中で好まれて唄われた大衆はやり唄の端唄から派生し、安政年間、清元のお葉さんによって創始された。

粋でいなせな江戸情緒が盛り込まれ、幕末から明治、大正、昭和、平成に至る今日まで伝えられ、その内容は、季節を唄ったものや、恋心、男女の機微を唄ったものなど様々あり、現在も新曲が発表されていて、その多くが1~4分くらいの楽曲として表現されている。
たとえば他の邦楽では、長唄に関しては踊りのために、清元、常磐津などでも舞踊を基にして作られた作品も多くあるが、小唄の場合、短い曲の中に、そうした伝統的な邦楽のすべてのエッセンスが、ぎゅっと凝縮して入っている芸である。そのため、小唄には日本の伝統文化のすべてが、その芸の中にコンパクトにちりばめられている。
私たち現代人は、ますます多様化する複雑な社会環境の世の中に生きているが、「シンプル・イズ・ベスト」という声も聞かれるように、小唄は紛れもなくシンプルに唄い継がれている。それも粋にさらりと美しく。
四季折々の彩りを楽しめる日本人なればこそ誰しも、その折々で、ふと聴きたくなる音色、響き、さらに粋も艶も備わった独特の世界が小唄の芸に多くある。
第二次世界大戦後には小唄ブームが到来した。とりわけ昭和27年(1952年)ごろからの一時期、ゴルフ・碁・小唄が「三ゴ」と総称され、サラリーマンの必須趣味・出世の近道とも言われるほどもてはやされた。
かつては「紳士のたしなみ」とまで言われた小唄だが、決して敷居の高いものではない。
(柳古柳家元と日本の伝統芸能講座より)

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