ハイデルベルグ・ジャパン㈱(本社・東京都品川区、水野秀也社長)は7月25日、同社本社カスタマーセンターで「Push to Stop2018」と題したプライベートショーを開催した。
このイベントでは、ハイデルベルグが掲げる「Push to Stop」コンセプトの下、従来の常識を大きく超える異次元の生産性を提供するソリューションを、印刷工程全体を通して紹介した。
最初のデモンストレーションでは、ショールーム全体を印刷工場と見立て、30分間にわたり各機器をそれぞれフル稼働。
そこで行われるジョブについては、プリネクトプロダクションマネージャーから各機器へジョブ情報が送られ、それを受け取った各機器ではジョブ替えを自動で行い、自動運転もしくはオペレーターが機器によるナビゲートに従っての高速稼働が行われた。
その中の1つ、菊全判両面兼用8色印刷機「スピードマスターXL106-8-P LED」の実演では、ジョブ替えおよび印刷作業の完全自動化をすることで総合設備効率(OEE)を高めることをアピールすべく、極小ロットの台数物のジョブを30分間で12ジョブ行うというパフォーマンスを披露。
POD機の「バーサファイアEV」と「バーサファイアEP」ではワークフローシステムからジョブを受け取り、オペレーターは用紙の補給作業以外はなにも操作をせず、30分間で2台あわせて28ジョブ処理する自動運転を行った。
紙折り機「スタールフォルダーKH82-P」では、A4判16ページ折りとB5判16ページ折りの2種類のジョブを処理。
毎時1万4000回転の高速運転と、前工程から受け取ったジョブデータを活用してわずか6分でジョブ替えができるところをアピールした。
断裁機「ポーラー115Proシステム」では、複雑に17面付けされたギャンギングジョブ3種について、ジョブデータに基づいて最適なカット順がカラーモニターに示され、その通りにオペレーターがカットすることで短時間処理ができることをアピールした。
またこのイベントで、菊全判サーマルCTP「スープラセッター106」とインラインでつなげた、プレートオートベンダーシステムを初披露した。
このシステムでは、CTPから出力されたプレートの版曲げ作業を自動で行い、さらにプレートにあらかじめ入れたバーコードによってそのプレートをジョブごとに分別しやすく排出したり、使用する印刷機にごとに別々のスタッカーに振り分けられるので、CTP出力後に余計な人手をかけずに済む。