2018年07月02日

 電通の海外本社「電通イージス・ネットワーク」(本拠地:英国ロンドン市)は、世界59カ国・地域から収集したデータに基づき、「世界の広告費成長率予測」を取りまとめた。2017年実績の確定と18年予測の改定、19年の新規予測を行っている。
 18年の世界の広告費成長率を3.9%(前回予測:3.6%)と見込むことで、総広告費新聞は6,135億ドルに達し、過去最高となる見通しである。また2019年も、世界的にデジタル広告がけん引する形での堅調な成長(3.8%と予測)が見込まれる。これにより、世界の総広告費はリーマンショックの影響を受けた2009年以来、10年連続のプラス成長見通しとなる。
 とりわけデジタル広告費は堅調で、今後も二桁成長が続くと予測している。その結果、2018年には世界の総広告費に占めるデジタル広告費のシェアは38.4%となり、初めてテレビ広告費を上回る。2019年には40%超となる見通しである。

 

 ■世界の広告市場をけん引するデジタル広告
 

 世界のデジタル広告費の成長率は、2018年に12.6%(前回予測どおり)、2019年に11.3%と、二桁成長が続くと予測している。そのけん引役は、オンライン動画広告とソーシャルメディア広告である。2018年の成長率はそれぞれ24.6%(前回予測は24.5%)、21.6%(同23.5%)となる見通し。なお、モバイルデバイス向けのデジタル広告は、2017年にデスクトップPC向けを追い抜きデジタル広告費内のシェアは50.3%となった。さらに2018年には52.2%に達する見通し。
 
 その結果、2018年には世界の総広告費に占めるデジタル広告費の割合は38.4%(2,306億ドル)となり、初めてテレビ広告費の35.5%(2,132億ドル)を上回ることになる。また2018年には、調査対象の59カ国・地域のうち、21カ国・地域においてデジタルが媒体別広告費でトップになると予測している。
 
 ■2018年予測の概要
 
 2018年の上方修正の背景には、主要広告市場における堅調な成長、とりわけデジタル広告のさらなる拡大と、「2018年平昌冬季オリンピック・パラリンピック競技大会」「2018 FIFAワールドカップ・ロシア大会」「米国の中間選挙」など大型イベントによる貢献がある。
 
 市場規模で世界1位、2位にある米国と中国に加え、西ヨーロッパの英国やフランス、また東ヨーロッパのロシアなどが堅調であることから、ラテンアメリカを除く全地域が上方修正となった。 一方、世界第3位の広告市場である日本は、緩やかで安定的な経済成長に伴い、2018年の成長率は1.5%を見込んでいる。前回予測の1.6%からわずかに下方修正しているが、これは前年実績が予想を超えて着地(予測は1.0%、実績は1.6%)したことに伴うものである。
 
 

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