2018年06月26日

四国八十八霊場を巡るお遍路は、人気の観光コースであるが、八十八霊場が埼玉にもあるのを、ご存知であろうか。
 

幻の武州八十八霊場

幻の武州八十八霊場


 

▼四国のお遍路は、江戸時代に大流行した。しかし、庶民には四国は遠すぎ、経済的負担が大きく、険しい山川を行く難行だったので、日本各地に写しの八十八霊場がつくられた。埼玉(武州)にもあり、人々の安らぎを導くものであったが、霊場信仰は徳川幕府にとっては許しがたいものであり、やがて、幕府により禁止され、その後衰退を余儀なくされる。
 
▼著者である元帝京大学文学部教授・大舘右喜氏は15年かけて、武州八十八霊場(埼玉版お遍路・県西部8市6町)をすべて回り、全カラー写真付き解説本に仕上げた。現代でも四国お遍路は、関東圏の人間にとっては、距離的、時間的、経済的、体力的に厳しいものがある。ならば、日帰りも可能で、平地で険しい山道もなく、気候も温暖、年間快晴日数も全国1位の埼玉県で、同書をガイドに、お遍路で心を癒すのも一興であろう。
 
(さきたま出版会、A5変・オールカラー228ページ、税別2000円)
 
 

 
 

 

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