㈱リコー(本社・東京都大田区、山下良則社長)は、成長領域の1つと位置付けている産業印刷分野の新事業として、スウェーデンのカラーリール社と、テキスタイル向けインクジェットプリントモジュールの開発および提供について協業することで合意した。
カラーリール社は、刺繍糸などの白糸にオンデマンドで染色できるユニットの開発を進めており、リコーはその中核技術となるインクジェットプリントモジュールを開発し、カラーリール社に提供していく。
これにより、今年秋には最初の製品となる工業用刺繍機向け糸染色ユニットの生産を予定している。
この協業によって、生産過程での糸への自在な染色が可能となり、テキスタイル、ファッション、スポーツウェア業界などの幅広い分野での活用が期待される。
一般消費者のニーズが多様化したことで衣料分野においても少量多品種化が進む中、テキスタイルデザインの自由度を広げることが可能になるとともに、糸の染色工程で発生する大量の排水についてもこの技術では不要になるため、環境負荷の低減にも大きく貢献することが可能になる。