2018年04月26日

印刷工業会(山田雅義会長)は、4月18日午後4時から東京・港区元赤坂の明治記念館でトップセミナーならびに懇親会を開き、12部会メンバーはじめ女性社員ら約240人が参加した。トップセミナーでは、大阪大学招聘教授の高島幸次氏が「ICT革命下における若者たち」をテーマに1時間30分にわたり講演。高島氏は前半でICT革命が持つ意味とそれがもたらした社会の変化について、後半でICT革命下における若者の変化について解説した。

 

約240人が参加したトップセミナー

約240人が参加したトップセミナー


 

高島氏はICT革命といわれる理由について「これまでのICT(情報通信技術)は大人たちが先に受容したものを若者に引き継いできたが、コンピュータが普及した近年のICTは常に若者が先に受容している人類初の革命であり、情報の主導権を握った」と説明した。

 

その上で「近ごろの若者はICT革命を経て、わかりあえない存在になった。日本の社会は1970年代からコミュニケーションレス社会に向かっている。わかりあう、察しあう古きよき日本社会が、中途半端に崩れてきつつある。われわれと異なる社会環境の中で育った『近ごろの若者』は現在も将来も理解できない存在であると認識し、わかりあえないところから始めること。それには、『会話』(=価値観や生活習慣なども近い親しい者同士のおしゃべり)ではなく、『対話』(=あまり親しくない人同士の価値や情報の交換。親しい人同士でも価値観が異なるときに起こるその摺り合わせなど)が重要である」と、若者とのコミュニケーション術をアドバイスした。

 

懇親会は、午後5時45分から会場を移して開かれ、はじめに主催者を代表して山田会長が次のようにあいさつを述べた。

 

「印刷業界は、急速なデジタル化が進む中でメディアの多様化により情報系を中心とした印刷需要は依然として厳しい状況が続いている。そうした状況の中ではあるが少しずつ変化の兆しも見られるようになってきた。JAGATの調査によると印刷物の総売上高は前年割れが続いているが、昨年後半には久しぶりにプラスに転じる月もあり、一時的ではあるが改善傾向が見られた。

 

地域別では首都圏は低調傾向が続いているが、大阪圏ではインバウンド需要消費が、名古屋圏では輸出産業が好調に推移して全体としては徐々に回復の波が広がりつつあるように感じられる。しかし、印刷業界全体としては、用紙をはじめとした諸資材、物流費の高騰や人手不足が経営の足かせとなっていることもあり依然として厳しい状況が今後も続くと思われる。

 

印刷工業会では、『印刷を魅力ある業界に』のスローガンを掲げて12の部会がそれぞれの課題に向けた様々な取り組みを進めている。懇親会に先立ち開催された合同部会では、各部会長の方々から活動の報告があったが、その一部を紹介させてもらうと、各営業部会では、受注環境、労働環境が変化しているが、その対応のために各業界団体や関連企業とも連携を強化して課題解決に向けた活動を推進してきた。とくにドライバー不足による物流に関する問題は各営業部会でも大きく取り上げられ、営業部会全体の課題として情報の共有を図るとともに諸施策の検討を行った。重点課題として掲げた人材不足では、業界動向や新技術の勉強会などを開催し、若手の交流の場を積極的に提供した。

 

女性活躍推進部会では、2年間の分科会活動の総括として3月に分科会メンバーの上司の方々を対象に最終報告会を開催し、多くのご意見をいただいた。この部会の3つの分科会の最終成果物はホームページに掲載したのでぜひご覧いただきたい。

 

印刷工業会は日印産連の中核団体として印刷関連団体やその他の業界団体との連携を密接に図りながら、会員企業の皆さんとも力を合わせて印刷業界の持続的な発展に努めていきたい」

 

このあと、来賓の山田仁経済産業省商務情報政策局コンテンツ産業課長の発声で乾杯し開宴。宴半ば、堆誠一郎副会長の音頭で1本締めを行い散会した

 
 

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