2018年04月27日

日本印刷産業連合会(山田雅義会長)は、今年1月からオフセットにおける「化学物質のリスクアセスメントシート」日印産連2018版としてベータ版を公開していたが、このほど、正式に運用版として『化学物質による健康障害のリスクアセスメント 日本印刷産業連合会201804版マニュアル オフセット印刷編』をWeb公開した。「PC自動作成」と「手書き作成」の2つのリスクアセスメントシートを活用することで、自社のリスクアセスメントが簡易に行え、作業環境の改善やリスクの低減措置の早期対応が図れる。
 
同マニュアルは2016年に厚生労働省が作成した化学物質による健康被害のリスクアセスメント/オフセット印刷編を日印産連が改良し運用版として2018年4月に新たに作成したもので、リスクアセスメントシートの仕組み・使い方・参考資料をまとめている。
 
化学物質のリスクアセスメントは、労働安全衛生法で2016年6月に義務化が制定された。具体的にはすべての化学物質を取り扱う事業者はリスクアセスメントの対象物質の把握とリスクの見積りならびに低減措置の検討を行うことを義務化したものである。
 
日印産連版化学物質のリスクアセスメントシートは厚生労働省が作成したリスクアセスメントシートを基準にしている。
 
オフセット印刷における化学物質のリスクレベル(推定)は「資材のハザードレベル×推定作業環境濃度レベル」で見積もる。厚生労働省の「化学物質による健康障害のリスクアセスメント オフセット印刷・グラビア印刷編」では、リスクレベルを最も高い「5=重篤な健康障害。がんなどの死亡に至る障害、重い後遺症等を生じる可能性が極めて高い(耐えられないリスク)」から、「4=重篤な健康障害。がんなど死亡に至る障害、重い後遺症等を生じる可能性が比較的高い(大きなリスク)」「3=後遺障害が生じる恐れはないが、急性有機溶剤中毒のような一時的な健康障害を生じる可能性が比較的高い(中程度のリスク)」「2=急性有機溶剤中毒のような休業レベルの健康障害を生じる可能性が小さい(許容可能なリスク)」「1=休業レベル以上の健康障害を生じる恐れはほとんどない(些細なリスク)」までの5段階で表示しており、リスクレベルが3以上の場合、リスクレベル2以下にするように推奨している。
 
日印産連版化学物質のリスクアセスメントシートは、厚生労働省の提示した簡易マトリクス法を基準に作られており、今回、「PC自動作成版」と「手書き作成版」をWeb公開しダウンロードできる。「PC自動作成版」の場合、使用する資材の種類、資材のハザードレベル、発散濃度、低減措置などはすべてデータベース化されているので、事業所の低減措置の有無や使用している資材を選ぶと、リスクレベル(推定)が自動計算される。
 
なお、「化学物質のリスクアセスメントシート」201804版はリスクアセスメントを簡易に行うものであり、必ずしも化学物質による健康障害の恐れがないことを担保するものではないとしている。
 
 

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