2018年04月09日

新年度がスタートした。4月2日に入社式を行った印刷会社も少なくない。印刷業界を代表する3社の社長の訓辞の一端を紹介する。大日本印刷の北島社長は、先輩・上司や仲間との「対話」の重要性、凸版印刷の金子社長は、豊かさ美しさを感じ取る「感性」の大切さ、また共同印刷の藤森社長は、志を高く持ち、達成に向けて努力することの意義と価値の大きさを説いた。緊張感・期待感・不安感――。今年の新印刷人は、どんな気持ちで入社式に参加したのだろうか。

 

大日本印刷・北島義俊社長 「対話」しながら行動を

 

北島義俊

北島義俊社長

 

今年、平成30年は、明治元年から数えて、ちょうど150年になります。
DNPは、明治9年(1876年)に創業し、141年の長い歴史の中で、とくに戦後、印刷技術を応用発展させ、事業を広げてきました。その取り組みが、今日のDNPに繋がっています。
しかし、いま事業環境やさまざまなビジネスの枠組みは、劇的に変化し始めています。そうした時代にあって、われわれがさらに発展していくためには、「変革」に取り組むことが重要になっています。
いまDNPでは、事業を発展させる領域として、「知とコミュニケーション」「食とヘルスケア」「住まいとモビリティ」「環境とエネルギー」の4つを設定しています。そして、それぞれの領域において「新たな価値」を提供していきたいと考えています。
 
皆さんは、今日、社会人としての第1歩を踏み出しました。必要なことは研修などを通じて伝えていきます。しかし、大事なことは「受け身」で対応するのではなく、自らが積極的に課題を見つけ出して、その答えを自分で導き出す「考え抜く力」と「実行力」です。
皆さんも1人ひとりが、どうすれば「新しい価値」を生み出すことができるかを、自ら考え、行動に移していってもらいたい。
その際、重要なのは「対話」です。先輩や上司、仲間と「対話」しながら、お互いの意思を十分に疎通させて、行動してください。自らの積極的な取り組みこそが、皆さん自身を高め、より大きな満足をもたらします。皆さんが1日も早く成長して、新しい大きな力になってくれることを期待しています。
 
 

凸版印刷・金子眞吾社長 「豊かで美しい感性」を身につけて

 

金子眞吾

金子眞吾社長


 
凸版印刷では、経営方針を全社で共有するために、スローガンを策定しています。今年は「新・創生―次代を切り拓く先駆者となり、新たなマーケットを創り出す―」としました。
 
「新・創生」とは、従来の規範や価値観、ビジネスモデルにとらわれることなく、まったく新しいモノを創り、生み出せる企業へ、トッパンを創り直し生まれ変わること、ビジネスモデルを受託型から創出型へと、大きく転換を図ることを示したスローガンです。私たちの仕事は基本的に、何もないところから、お客さまやマーケットの要望を掴み、ゼロから物を創っていく仕事です。お客さまとコミュニケーションを取りながら創ることとなります。
そして、コミュニケーションの原点は、相手の身になって物事を考え、想いを感じ取る「感性」にこそあります。その感性が豊かであればあるほど、感じ取れる想いや情報量も多くなり、より良いモノづくりができるのです。その「豊かな感性」に加えて、「美しい」か「美しくない」かを、判断できる感性、「豊かで美しい感性」を身につけてほしいと思います。
 
そのために、次の2つのことを実践してほしいと思います。
 
1つめは「挑戦すること」です。夢を描き、その実現に向かって、自分だからできること、そして自分にしかできないことは何かを考え、妥協することなく挑戦し続けてください。
皆さんの挑戦は、「豊かで美しい感性」を育むだけでなく、トッパングループの未来を育むものでもあります。ぜひ、夢を持ち、何事にも、何度でもチャレンジしてください。皆さんのその挑戦が「新・創生」の原動力になると信じています。
 
2つめは「つね日頃から本質を知ろうとすること」です。物事の本質を知ろうとするときに大事なのは、複眼で物事を観ることと、いろいろなことに「疑問」と「興味」を持つことです。そして疑問や興味を持ったら、まずは、その道の達人を見つけ、謙虚に教えを乞うてください。
 
先が見えない社会の中で、前人未踏の挑戦を成功させるには、一面的ではなく、複眼で多面的に捉えることが重要です。そして自分の頭を使って、一生懸命考えてください。つねに本質に立ち返り、自分の頭で深く考え、時に謙虚に教えを乞いながら、複眼でつね日頃から判断をするようにしてください。

 
 

共同印刷・藤森康彰社長 望む未来に向かって挑戦

 

藤森康彰

藤森康彰社長

 
創業120周年を機に、当社は新しいコーポレートブランド「TOMOWEL(トモウェル)」を立ち上げました。皆さんは、TOMOWELとして初めて迎える新入社員です。今日は、当社が求める心構えを示した「TOMOWEL ACTION」の中から、皆さんにとくに心がけてほしいことを3つお話します。

 
1つ目は、「望む未来に向かって挑戦する」です。
自分の望む未来を思い描き、ぜひ高い目標を掲げてください。志を高く持ち、達成に向けて努力することに大きな意義と価値がある。私はそう考えています。目標が高ければ、達成までの道のりは決して平坦ではありません。しかし、どんな困難に直面しても、怯むことなく自分にできることは何かを考え、失敗を恐れずに取り組んでください。必ず違う景色が見えてくるはずです。それが皆さんの成長の芽となることを、期待しています。

 
2つ目は、「自ら学び、自ら考え、自ら行動する」です。
皆さんは、学生時代、与えられた課題に真摯に取り組んできたことと思います。しかし、社会人になると、課題は与えられるものばかりではありません。自らの力で課題を見つけ出すことも大切です。自分の目で課題を発見し、解決に向けての道筋を自ら探していく、そんな行動力を発揮してください。

 
3つ目は、「対話を心がけ、異なる価値観を歓迎する」です。
私は、「企業は人なり」という言葉を大切にしています。社員一人ひとりの能力が十分に生かされてはじめて、企業の真の力が発揮されると考えるからです。社内外を問わず対話を心がけ、異なる価値観を自ら取り入れて、柔軟性に富む企業人となるよう心がけてください。そのような社員が企業の持続的成長の大きな原動力になると、私は信じています。

 
 

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