2018年03月08日

「第11回メディア・ユニバーサルデザインコンペティション」(主催・全日本印刷工業組合連合会)の表彰式が、2月27日午後1時30分から日本印刷会館2階大会議室で行われ、経済産業大臣賞2作品、優秀賞6作品、佳作12作品を表彰した。
 
審査会は、昨年12月20日都内で開かれ、応募総数227点(一般53点、学生174点)の中から経済産業大臣賞に一般の部が秋田印刷製本㈱(大門一平社長、秋田県)の作品「コミュニケーションカード」、学生の部が安藤綾音さん(大阪市立デザイン教育研究所)の作品「水の事故防止教室」が選ばれたほか、優秀賞6点(一般3、学生3)、佳作12点(一般6、学生6)の入賞20作品を決定した。
 

表彰に移り、経済産業大臣賞一般の部で受賞した秋田印刷製本㈱の関口純子さん(生産部製版課係長)と学生の部で受賞した安藤綾音さん(大阪市立デザイン教育研究所)に矢野泰夫経済産業省商務情報政策局コンテンツ産業課課長補佐から賞状と副賞が贈られた。
 
続いて、臼田会長から優秀賞一般の部の㈱フジプラス、大阪シーリング印刷㈱2グループと、学生の部の静岡デザイン専門校の小田切美希さん、杉山小夜さん、岡田遥さんに賞状が贈られた。
 
表彰式に先立ち、あいさつに立った臼田真人全印工連会長は「全印工連では2004年からMUDに取り組んでおり、すでに14年が経った。年齢、障がいの有無に限らず、誰でも利活用できる商品、環境、サービスを創造するというMUDの考え方をもとに、われわれも全印工連を通じて様々な事業を全国、社会に働きかけていきたい。これからも引き続き、MUD事業に邁進していく所存である」と述べた。
 

経済産業大臣賞(左から大門一平、関口純子、安藤綾音、矢野泰夫)

経済産業大臣賞(左から大門一平、関口純子、安藤綾音、矢野泰夫の各氏)

 

優秀賞一般の部受賞者と臼田真人(左端)

優秀賞一般の部受賞者と臼田真人会長(左端)

 
経済産業大臣賞を受賞した秋田印刷製本㈱の作品「コミュニケーションカード」は主に、災害時に避難所受付で外国人に記入してもらう日本人とのコミュニケーションツール。外国人登録者上位の国の言語8種類を作成。状況の把握と情報整理、避難者名簿に活用できる。出品者は関口純子、神成孝幸、安田恵光、三浦円、西田早織、菅生くるみさんら6人。
 
審査委員会では「災害時、避難所の受付において外国人に避難者情報を記入してもらう際のコミュニケーションツール。1度の記入で避難所の運営者の控えと本人控えの2枚を用意できる複写式やファイリングするための2穴加工、折りたたむための切り込み加工など、従来の印刷の技術を使いながらMUDにも配慮しコンパクトにまとめられている。裏面には簡単な会話用のイラストがあり、外国人と避難所運営者の負担を軽減できるよう配慮されている。外国人向けに複数言語用意する作品は多く見られるが、多くは英語、韓国語、中国語(簡体・繁体)に対応する程度である。この作品ではさらにタイ語、ポルトガル語、スペイン語、タガログ語を加え、外国人登録者数上位の8言語に対応している。災害時には社会的少数者への配慮は滞りがちになってしまうが、ダイバーシティに配慮した非常に良い作品である」と評価された。
 
なお、表彰式終了後、午後2時から講演会「障がい者の社会参加を支援する、情報のユニバーサルデザイン~障害者差別解消法、障害者雇用促進法における具体的配慮とは~」が行われた。
 
第1部では㈱アットマークラーニング社長・明蓬館高等学校校長・NPO法人日本ホームスクール支援協会理事長の日野公三氏が「障がい別の特性や個性を把握し、その強みを会社の活力にして多様化社会実現へ」、第2部では、MUD協会の浦久保康裕理事長が「円滑なコミュニケーションを支援する情報保障の手法『MUD』とは」と題して講演した。
 
関口純子さんの話 このたび、チームで緊急時のインバウンド対応をテーマに、印刷加工の特性も活かしたMUD作品づくりに取り組みました。今回の受賞を誇りに、多くの方々に使ってもらえるより良いMUD製品づくりに挑戦していきます。
 
 

PAGE TOP